農業情報研究所環境原子力ニュース:2011年4月20日

世界最大級オーストラリアウラン鉱山がシャットダウン 放射能高汚染水の漏出に打つ手なし

 世界のウランの10%を供給する世界最大級のウラン生産企業であるエナジー・リソーシズ・オブ・オーストラリア(Energy Resources of Australia)社のウラン生産拠点、ノーザンテリトリー(北部準州)のレンジャー鉱山がシャットダウンに追い込まれている。地域を襲った記録的大雨で鉱滓堆積ダムの放射能汚染水が、これを取り巻くアボリジニー居住地や世界遺産に登録されているカカドゥ国立公園の湿地に溢れ出す恐れが出てきたからだ。

 州都・ダーウィンから230キロ南東の鉱山には、100億リットルの高濃度汚染水が閉じ込められている。会社は、カカドゥ地域にあと100ミリの雨が降れば、ほとんど溢れんばかりになっている水をピット3として知られる操業中の露天掘り鉱山に汲み出すことを余儀なくされる。そして、雨期はまだ3週間続く。

 水を汲み出す場所としてはピット3があるだけで、ここにははすでに36億リットルの水が溜まってる。重金属と放射性物質を含む水を汲み出さねばならないとすると、すべての高濃度汚染水を処理せねばならない。しかし、消息筋によると、処理施設は、既存の水管理問題を解決する能力も持たない。この30年、毎日10万リットルの汚染水がカカドゥ地下の割れ目に漏れ出してきた。昨年完了した18ヵ月の調査は、水がどこへ行ったかも、将来、環境を損傷するかどうかも確定できなかったということだ。

 ハイグレードの鉱石の採掘の再開は、数ヵ月、おそらく何年か先になるという。

 Radioactive threat looms in Kakadu,smh,4.16
 http://www.smh.com.au/environment/radioactive-threat-looms-in-kakadu-20110415-1dhvw.html

 汚染水は、(事故)原発だけでなく、燃料採掘鉱山も垂れ流していた。おそらく、オーストラリアだけの話ではないだろう。原子力エネルギー利用は本当に環境に優しいのか。疑う理由がまた増えた。