気仙沼関連報道:過去1週間  最終更新:2022年7月28日

気仙沼向洋高校の鮫カレーが食育大賞 三陸新報 22.12.28

 食育活動に積極的に取り組む団体などをたたえる、県の「みやぎ食育表彰」で、気仙沼産のサメを使って学校給食の開発に取り組んだ、気仙沼向洋高校(髙橋英勝校長)の産業経済科3年の菅野舞織さんと、齋藤咲和さんが最高賞の「みやぎ食育大賞」を受賞した。2人は「開発、研究が認められてうれしい」と喜んでいる。
 2012年度から毎年開かれていたが、新型コロナウイルスの影響で2年ぶりの開催。県内の学校や民間団体など6団体が応募した。
 菅野さんと齋藤さんの取り組みは、気仙沼向洋高と市本吉共同調理場が昨年度から行っている「学校給食海の幸開発プロジェクト」の一環。地域食材の魅力を伝え、給食の残食率を減らしたいという思いから、モウカザメの肉を使ったカレーを考案した。
 9月には本吉共同調理場管内の小中学校8校で提供。各校でサメ肉の栄養や、気仙沼とサメとの関係についてのプレゼンテーションも企画した。プレゼンはコロナの影響で実施できなかったが、地域の自然、食文化に関する理解を深めてもらおうという2人のアイデアが、学校給食で実現したことが高く評価された。
 「サメ肉は鶏肉のような食感。DHAやEPAが豊富」といった内容で2分半ほどの動画を制作。調理場が各学校にデータを送って子供たちに見てもらうなど、非接触型の取り組みも評価された。
 現在もサメ肉を使ったメニューの開発に取り組んでおり、菅野さんは「サメ肉が気仙沼の定番の食材になったらうれしい」、齋藤さんは「サメはフカヒレのイメージが強いが、肉もおいしく食べられることを多くの人に知ってもらいたい」と話している。

大島神社小松宮司が最高階位の「浄階」受ける 三陸新報 22.7.11 

気仙沼市亀山にある大島神社の小松勝麿宮司がこのほど、神社本庁から神職の最高階位となる「浄階」を受け、神職身分1級に昇進した。8日、サンマリン気仙沼ホテル観洋で「昇進を祝う会」が開かれ、神社関係者らがその栄誉を祝った。
 神職の階位は5段階あり、浄階はその最高位。実績や信頼、資質など、さまざまな功績が認められた人に授けられる。関係者によると、浄階・1級を持つ人は全国の神主約2万2千人のうち1%ほどで、県内では現職で8人しかいない。
 気仙沼市内の神社では約半世紀ぶりの栄誉。祝う会は、総代会(村上孝一会長)や県神社庁気仙沼支部(小原真朝彦支部長)による発起人会が企画した。授与日は昨年3月だが、新型コロナウイルス感染拡大のため、時間をおいての開催となった。
 県内の神社関係者や家族らが出席。村上総代会長が「氏子にとっても大変名誉なことで、わが事のように喜んでいる。真心を持って奉仕される姿に信頼と敬意を感じてきた。これからもお元気で」と祝いの言葉を送り、県神社庁長の鍵三夫塩竃神社宮司が祝辞を述べた。
 小松宮司はこれまでお世話になった人々の名前を挙げながら、自身の生い立ちや経験を語り、「身に余る階級を頂いた。支えてくれた皆さまの熱い力のおかげ」と感謝した。
 小松宮司は1979年に大島神社の禰宜(ねぎ)となり、2002年に父・俊一郎氏の跡を継いで宮司に就任。県神社庁副庁長なども務めている。
 

モーランド本吉でブルーベリー摘み取り体験始まる 三陸新報 22.7.11 

気仙沼市本吉町の「モーランド本吉」で9日から、ブルーベリー摘み取り体験が始まった。来場者がたわわに実った実を一粒ずつ摘み取って、甘酸っぱい味わいを楽しんでいる。
 体験はモーランド内のブルーベリー展示圃で行われており、5品種250本ほどがある。梅雨明けが早く気温の高い日が続いているためか、熟すのが例年より1週間ほど早いという。
 実の数や大きさは例年並みといい、中には500円玉ほどの大きさの実も。来場者が摘み取ってパックに詰めたり、その場で味わったりしている。
 町内から参加した親子は「甘くておいしい。ジャムにして食べるのが楽しみ」と声をそろえた。
 べーごこハウスなどは月・火曜日が休業だが、摘み取り体験は無休。時間は午前9時~午後3時。1グループで1パック(500円)を購入すれば、パック詰め放題のほか、全員が食べ放題になる。
 

南三陸町入谷小児童が水田で生き物観察会 三陸新報 22.7.11

 南三陸町入谷地区の新童子下集落(阿部博之代表)による「田んぼの生き物観察会」が8日に開かれ、入谷小学校の3、4年生22人がたくさんの生き物を捕まえて自然の豊かさを実感した。
 自然や農業に親しむ機会として、南三陸米地産地消推進協議会との共催で毎年実施している。講師は栗原市の環境保護団体「ナマズのがっこう」の三塚牧夫さんが務め、気仙沼地方振興事務所、町の職員らも協力した。
 子供たちは網を手に水田に入ると、アカハライモリやカエル、タガメなどを見つけるたびに歓声を上げながら捕まえた。初めはミミズを触れない子供もいたが、阿部さんから「土を良くしてくれる生き物」と教わると、大事そうに籠に入れた。
 生き物は観察後に水田に戻したほか、同協議会が提供した米で作ったおにぎりを味わった。トンボなどを捕まえた児童は「入谷が、生き物がたくさんいる自然豊かな環境でうれしい」と喜んだ。
 

大型サンマ船が不安抱えぎ装作業 三陸新報 22.7.9

 気仙沼港で、大型サンマ棒受け網船のぎ装作業が行われている。ウクライナに軍事侵攻したロシアへの経済制裁のあおりで制約が懸念される今年のサンマ漁。ロシア水域への入漁に関しては調整が難航しており、依然、先行きは不透明だ。
 各船のぎ装作業は、先月下旬からコの字岸壁、港町岸壁、朝日埠頭などで行われている。すでに集魚灯の設置を終えた船もあり、8日には漁に使う棒受け網の準備などを進める乗組員の姿が見られた。
 全国さんま棒受網漁業協同組合(全さんま)によると、今年の漁解禁は、10トン以上20トン未満船が8月10日、20トン以上100トン未満船が同15日、100トン以上船が同20日と例年通り。
 ただし、ロシア水域への入漁に関しては不透明。ウクライナ侵攻前の昨年12月にロシア側との交渉を終え、日本漁船はロシア水域内で5万6千㌧が漁獲できることが決まっているが、「経済制裁の影響でロシア側に諸経費が支払えず、最終的な許可を得るための調整が難航している」(全さんま)という。
 ロシア水域に入れない場合は公海からのスタートとなるが、前線基地の花咲港(北海道根室市)と漁場との往来がネック。ロシア水域を横切る最短ルートは、制裁に反発したロシアの過剰な取り締まりによって拿捕される恐れがあることから、大幅な遠回りを強いられる。
 このため、今年は気仙沼から直接、漁場に向かう動きがある。大型船は例年、8月17日に盛大な「出船送り」を受けて前線基地に向かうが、今年は解禁日の日に気仙沼を出る船が多くなりそうだ。
 第81豊清丸=富山県=もその1隻。中舘捷夫漁労長(80)は「ロシア情勢が不漁や燃油高騰に追い討ちをかける形となっており、現場の厳しさは増す一方。とにかく漁に恵まれることを祈るばかり」と話す。
 

東日本大震災遺構・伝承館が一関の中学生も参加し新たな津波想定で訓練 三陸新報 22.7.9

 気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館(芳賀一郎館長)で7日、県が5月に公表した津波浸水想定に対応した避難訓練が行われた。来館者を巻き込んだ初めての訓練で、大津波警報が出された―との想定。災害時の初動や避難場所の階上中学校までの経路、移動時間などを検証し、課題を探った。
 伝承館職員、震災伝承ネットワークの語り部、震災学習で訪れた一関市立厳美中学校の1年生21人など約60人が参加した。
 午後2時に宮城県沖を震源とする震度7、マグニチュード9・0の地震が発生した想定で訓練。緊急地震速報が流れると、参加者はその場で揺れが収まるのを待ち、職員らの誘導で建物外に避難した。その後、40人ほどが市パークゴルフ場、地福寺などを経由するルートで、階上中まで歩いた。
 厳美中の生徒らは発生から24分30秒で階上中に避難、点呼を完了。厳美中の生徒は「思ったより遠くて疲れたが、前の人から遅れないように歩いた。もし本当に地震が起きたら、大人の指示を聞いて冷静に避難したい」と語った。
 新想定によると、伝承館付近は24分で第1波が到達し、最大津波水位は12・5㍍と予想されている。市は今後、訓練の反省と課題をもとに避難方法を検討し、伝承館の避難マニュアルを作成する。
 芳賀館長は「高齢者やけが人など災害弱者がいる場合も考慮し、柔軟な避難計画を立てていきたい」と話した。
 

亀山モノレール整備で市民説明会 三陸新報 22.7.8

 気仙沼市が、公設民営で計画している大島・亀山へのモノレール整備などに関する市民説明会が6日夜、大島開発総合センターで開かれた。出席者からは、地元への説明が遅かったことや市の進め方に不満の声が相次いだものの、計画への反対はなかった。市は、9月末までに運営候補事業者を確定させるなど準備を本格化させる。
 亀山山頂のアクセスやレストハウス改修などの園地整備に関する計画が決定してから、市が市民に内容を説明したのは初めて。大島地区の住民を中心に約60人が出席した。
 市当局がこれまでの経過や、モノレールのルートを収益性や整備コストなどから、亀山中腹駐車場から山頂までとした理由を説明。財源となる国の交付金が採択され、予算確保のめどがたったこと、2024年度の開業に向けて本年度下期に造成工事に一部着手するなどのスケジュールも示した。
 質疑では、多くの住民からサウンディング(市場)調査に伴う前回説明会(昨年12月)以降、進捗(しんちょく)に関する地元説明がなかったこと、計画が決定し、予算可決後の説明会となったことに「これでは事後報告会だ」などと、市の対応に批判が集まった。
 菅原茂市長は、3月末の国の交付金内示や、運営候補事業者の見通しが立たないうちは、市として説明会を開ける状況にはなかったことを説明。その上で、「『こういう状況にある』という話は、伝えておくべきだった。十分でなかったことはお詫びしたい」と陳謝した。
 事業への参画を前向きに検討しているとされる市内の事業者について、菅原市長は「観光関係に関わっている会社」と明言。安定的な運営に向けて、市も何らかの形で参画する可能性を示唆し、採算性を不安視する声には「しっかり黒字を出し、少しでも再投資できるよう条件をつけたい」などと理解を求めた。
 住民からは、山頂までのアクセスに不便をきたしている現状から、「一日も早く実現を」と早期整備を望む声が上がったほか、誘客促進やアジサイの植樹など亀山の魅力創出に向けて、住民のアイデアが反映できる場の設置を要望。山頂の景観や自然に、最大限配慮して計画を進めるよう求める意見も出た。
 市は説明会を踏まえ、当初のスケジュール通りに事業を進める方針。公募を基本に、運営候補事業者を9月末までに確定させ、併行して駅舎設計や造成工事などに着手する。
 

カツオ依然低調 三陸新報 22.7.8

 気仙沼港で依然、生鮮カツオの水揚げが低調だ。6月下旬から落ち込んだ漁は、なかなか回復の兆しが見えない。7月の累計は7日現在、一本釣り船と巻き網船を合わせて355トンしかなく、昨年同期(1021トン)の3分の1以下だ。全体的な来遊量が減っている上、群れが例年よりも沖にあるため、燃油高で探索しきれないと見られる。
 気仙沼魚市場へのカツオの水揚げは、序盤は順調だったが、280トンが揚がった先月24日を最後に状況が一変。例年は200トン前後の水揚げがコンスタントに続く時期なのに1日平均60トン前後しか揚がらなくなった。
 7日は、一本釣り船3隻が27トン㌧を揚げただけで、キロ当たりの平均は622円。1週間前と比較して200円近く上がった。最高値は1260円だった。
 港関係者は、7月に入ってからの漁の盛り返しと価格安定に期待していたが、1週間たっても好転の兆しが見えない。ある買い受け人は「あって当たり前のカツオがなく、このままでは商売が成り立たなくなる。日増しに不安が大きくなる」と表情を曇らせた。
 第27源吉丸(三重県志摩市)の山本隆源漁労長(45)は「今の時期は本来、三陸沖にもいるはずだが、なぜか房総沖より北に群れが見当たらない。燃油高の中で船を走らせても群れに当たらないため、われわれも苦しい」と打ち明けた。
 漁業情報サービスセンター(JAFIC)によると、今年は例年に比べて全体的に群れが薄い上、黒潮が沖を流れているため、群れに当たりにくい状況。燃油高騰で沖の探索ができないため、房総沖の群れを追う船が多いと見られる。
 今後、沖の群れが陸に寄ったり、房総沖の群れが北上する可能性もあるがJAFICは「昨年ほどの漁は期待できそうにない」と厳しい見通しを示す。
 

「赤坂公衆園」のアジサイ見頃 三陸新報 22.7.8

 気仙沼市外ケ沢の「赤坂公衆園」で、今年も約1万株のアジサイが見頃を迎え、市内外から来場者が訪れては一面に咲き誇る青紫色の花を楽しんでいる。
 藤田清二さん(82)が20年ほど前に自宅敷地内にアジサイを植え始め、手入れしながら年々数を増やして、約2ヘクタールを埋め尽くす名所に育て上げた。昨年は県内外から4千人以上が訪れ、中にはバスツアーもあったという。
 7日午前中は、朝に降った小雨が花や葉に残り、史上最短で明けた梅雨が戻ってきたような光景に。朝から来場者が絶えず、散策を楽しんだり、写真に収めたりしながら思い思いの時間を過ごしていた。
 見頃は20日ごろまで続く見込み。藤田さんは「早い梅雨明けで心配したが、今年も見事に咲いてくれた。ゆっくり巡って楽しんでもらえればうれしい」と話している。
 

気仙沼市が企業誘致へ全国需要調査 三陸新報 22.7.7 

 気仙沼市は本年度、三陸道の全線開通を企業誘致に生かすため、全国の企業を対象にした初の需要調査を実施する。数千社に上る大規模なアンケートで、企業が求める土地の面積といったニーズや業種などを把握。産業用地として可能性がある候補地を選定し、希望する企業に働き掛けて誘致に結び付けたい考えだ。
 調査は、民間のコンサルタント会社の協力を得て実施。8月以降、製造業などを中心とした全国の企業にアンケートを行い、立地の意向を持つ企業の数や業種、業態、希望する市内の場所、面積などを把握する。調査には、補助率100%の県の補助金(1千万円)を活用する。
 アンケート結果を踏まえて行う産業用地の適地調査は、三陸道の沿線やインターチェンジに比較的近い場所のほか、国道などの幹線道路沿い、沿岸部や山間部を含めた市内全域を対象に実施。市有地や民間の土地も含めて可能性を探るほか、造成するなどした場合の概算費用も試算しながら、企業誘致に適した候補地を選ぶという。
 東日本大震災後、市内では復興事業によって赤岩港や鹿折に水産加工集積地が形成されるなどしたが、元々平地が少ないために、産業用地の確保が難しい面があった。沿岸部では、市が買い取った被災宅地の活用も大きな課題となっている。
 市産業戦略課によると、震災後の2011年度から昨年度までの市の企業誘致実績は、製造やIT関連、運送業など計13社。コロナ禍で、市外での誘致活動ができない時期があったが、本年度は東京、名古屋での県の企業立地セミナーが再開される予定にあるなど、市は「アフターコロナ」を見据えた誘致活動も同時に本格化させる。
 同課は「三陸道の全線開通によって、課題だった仙台など都市部からの時間距離は短くなった。アクセス向上の強みを生かし、調査を通して1社でも多くの企業誘致につなげたい」と話している。

鮨処えんどうが特別養護老人ホーム春圃苑ですし振る舞う 三陸新報 22.7.7

 気仙沼市本吉町津谷新明戸の「鮨処えんどう」(遠藤利道社長)が5日、同町中島の特別養護老人ホーム「春圃苑」を訪れ、施設利用者に握りずしを振る舞った。
 この時期に毎年開かれている七夕会に合わせ、施設が開所した1991年から無償で続けている。遠藤社長ら5人が訪問し、食堂に集まった利用者の目の前で握るなどした。
 提供されたのは、三陸産本マグロをはじめ、カンパチ、ムシエビ、玉子など約70人前。施設の阿部勝造苑長らによると、毎年楽しみにしている利用者は多いといい、この日も笑顔で箸を進める姿がどのテーブルでも見られた。
 利用者の女性(97)は「全部おいしい。目の前で握ってもらえるなんて夢のよう」と話した。
 

大島でSUP体験 三陸新報 22.7.6

 気仙沼市立鹿折、大島両公民館による海のアクティビティ講座「SUP(スタンドアップパドル)体験」が3日、大島の小田の浜海水浴場で開かれた。
 身近な海に親しみながら、交流やはやりのマリンレジャーの体験を楽しんでもらおう―と、昨年に続き2回目の開催。大島の「Oshima Paddle Club(大島パドルクラブ)」の小野寺隆太さんら4人が講師を務めた。
 市内各地から家族連れなど約20人が参加し、砂浜でパドルの持ち方やこぎ方などを教わった後、浅い場所でボートに乗り、海へ。バランスを崩して海に落ちる参加者もいたが、徐々に感覚をつかみ、立ち上がったり、座って風を感じたりしながら、楽しいひとときを過ごしていた。
 気仙沼小学校2年の女の子は「落っこちそうになったけど、立って乗れて気持ちよかった」と笑顔。母親は「初めてだったが、とても楽しい。今年は海開きもあるようなので、家族でまた海に来たい」と話した。
 

条南中で原爆パネル展  三陸新報 22.7.6

 県原水爆禁止協議会気仙沼支部(小野寺政明支部長)による「原爆パネル展」が、4日から条南中学校で開かれている。生徒たちはかつて日本に落とされた原爆の被害を伝えるパネルに真剣な表情で見入り、平和の尊さを感じている。
 昨年から市民福祉センターやすらぎ、唐桑公民館などでパネル展を開催。子供たちにも歴史の事実を知ってほしい―と今年は学校でも開いている。
 少年が弟をおんぶして焼け野原に立ち尽くす写真や、「心を支えてくれる家族もふるさともすっかりなくなった」と原爆孤児を説明するパネルなど合わせて14枚、広島県の高校生が原爆被害者から話を聞きながら制作した絵のレプリカ13枚が展示されている。
 3年生の伊藤琉惺さんは「原爆で14万人の命が奪われたなんてとても恐ろしい。ロシアのウクライナ侵攻で大切な場所や罪のない人の命が奪われているニュース映像を見ると心苦しい。自分たちにできる支援がないかと感じている」と話した。
 12~15日は気仙沼中学校で展示会が開かれる。
 

お伊勢浜海水浴場が12年ぶりに海開き 三陸新報 22.7.5

 東日本大震災で被災し、12年ぶりに海開きするお伊勢浜海水浴場で4日、開設を前に安全祈願祭が行われ、関係者がシーズン中の無事故を祈った。震災と新型コロナウイルスによる長い中断を経てようやく迎える再開を喜びながら、久々に戻る浜の活気に期待した。
 海水浴場を運営する階上観光協会(畠山勝弘会長)が主催した祈願祭には、畠山会長をはじめ、菅原茂市長、運営に協力する市観光協会の加藤宣夫会長ら約30人が出席。再開を祝うかのような好天の下、神事でシーズン中の無事故と浜がにぎわうことを願った。
 畠山会長は「震災前の穏やかな波と遠浅の砂浜が戻った。シーズン中の好天と安全を願い、市内外から多くの人が訪れることを期待したい」と述べ、海水浴場再開に協力した多くの関係者に感謝した。
 菅原市長はお伊勢浜の再開により、階上地区の観光施設が全て整うことを報告し、夏観光をけん引する誘客拠点の復活を喜んだ。
 お伊勢浜海水浴場は震災による地盤沈下や砂の流失などにより、長期間閉鎖。県と市が養浜工事を行うなど再開に向けて整備を行った。当初は2020年夏の再開を目指したが、新型コロナの感染拡大に伴って開設を見送っていた。
 開設期間は16日から8月21日までで、遊泳時間は午前9時から午後4時。駐車場は100台分(協力金1台500円)。環境に配慮し、シャワー(3分100円)でシャンプーの使用は控えるよう呼び掛ける。
 

志津川魚市場で沖合ミズダコ漁始まる 三陸新報 22.7.5

 南三陸町志津川魚市場で4日、沖合の籠漁で取ったミズダコの水揚げが始まった。初日は122隻が2・15トンを初水揚げ。前年初日の3分の1となったが、質は上々で、関係者は今後の漁が上向くことを期待した。
 水深100メートル以上の沖合に仕掛ける籠漁は、底引き網漁が休漁となる7、8月に同じ海域で行われ、同市場の夏の主力となっている。
 ミズダコはネットに入れて水揚げされ、市場職員が計量後、海水とシャーベットを注いだ魚箱に入れて並べられた。量が少ないとあって、買い受け人が真剣な表情で見定め、次々と落札されていった。
 キロ当たりの平均価格は1067円で、前年初日を400円高かった。
 ある買い受け人は「去年よりだいぶ少ないが、質は良い。せめて昨年並みに取れてくれれば」、同支所の佐々木孝男運営委員長は「水温のためか漁場が年々深い所に移っているようだ。昨年よりも大型が主体だったのは良かったので今後、量が増えてくることを期待している」と話した。
 

気仙沼みなとまつりPRポスターが完成 三陸新報 22.7.5

 8月6、7日に開催される気仙沼みなとまつりのPRポスターが完成した。
 インパクトある「気仙沼みなとまつり」の文字と「呼び起こせ、魂!駆けろ!!未来へ!!」のサブタイトルを入れ、背景をフィナーレの海上花火の写真で飾った。祭りバージョンのホヤぼーやと海をイメージしたデザインで、3年ぶりの従来規模開催となるみなとまつりをアピールする。
 ポスターは、B2サイズで1500枚作成。市内や近隣市町で張り出される。
 70回記念となる今年の祭りでは、初日の「大はまらいんや踊り」を年ぶりに港町で実施。カッター競漕の復活など記念行事も目白押しで、海上花火は例年の1・5倍規模となる4千発超が打ち上げられる。