米農務省 チーズ5000トン、200億円買い上げ 価格低迷酪農支援とフード・バンク援助のため

 

農業情報研究所農業・農村・食料北米ニュース:2016825

 米国農務省(USDA)が23日、民間市場からほぼ2000万ドル(200億円)に相当する5000トンのチーズを買い入れると発表した。この30年で最高レベルに達したチーズの過剰を解消することで酪農産業を支援する一方、買い入れたチーズはUSDA栄養補助プログラムの一環としてフード・バンクを助けるために使う。 
 ヴィルサック農務長官によれば、「この商品購入は、この30年で最高レベルのチーズ過剰を解消する強固で包括的なセーフティーネットの一貫をなし、同時に最も必要とする人々の食卓に高たんぱく食品を届ける」。過剰生産に伴う価格低迷で、酪農生産者の所得は過去2年、35%も減少した。 
 USDA to Purchase Surplus Cheese for Food Banks and Families in Need, Continue to Assist Dairy Producers,USDA,16.8.23 

 米過剰→米価崩落に泣く日本の米農家には、EU・米国並みのこんなセーフティー・ネットはない。 農業を大事にする国(地域)と非効率と切り捨てる国(政府)の違いである。