マラウィ 石油輸入費増大で国産エタノール利用を促進 ブラジル製フレックス車を奨励

農業情報研究所(WAPIC)

07.10.18

 マラウィ政府が、国の化石燃料依存を減らし、エタノール産業を活用するために、輸入エタノール車を奨励している。科学技術省が民間所有のマラウィ・エタノール会社(ETHCO)と連携、国産サトウキビ・エタノールで走るブラジル製フレックス車(エタノール100%でも、ガソリンとのいかなる混合比でも走れる)の輸入を促しているという。、

 Malawi endorses ethanol-fuelled cars,SciDev,10.17

 マラウィは、1995-2005年の間、毎年8000万-9000万ほどの石油を輸入したが、そのコストは1300億米ドルから3610億米ドルに跳ね上がった。フレックス車輸入の奨励は、輸入化石燃料に代わる安価な燃料源を求める施策の一環をなす。政府は、エタノール燃料に関する政府の5年間の研究計画の下で昨年行われた試験を経て、フレックス車に政府保証を与えた。

 他方、10月5日の関係者会合では、車のディーラーや燃料小売業者は、マラウィは国のエタノール需要を満たす能力を持つと聞かされ、エタノール車を輸入するように要請された。5月から12月までの各シーズンごとに、マラウィは最大1800万リットルのサトウキビ・エタノールを生産しており、原料であるモラセス(廃糖蜜)の増産によって、能力は3000万リットルにまで増やせる。現在、エタノールは国内では利用しきれず、ETHCOはボツワナ、ケニア、モザンビーク、タンザニアなどに輸出しているという。