ふるほん映画屋のお勧め本

ホームに戻る古本屋奮闘記へリンク集へ
◎季刊フィルム創刊号   1968年 フィルムア−ト社
今は幻となった映画雑誌の創刊号。ジャン・リュック・ゴダ−ル特集。時代の息吹を感じるいい雑誌。

◎新日本プロレス公式プログラム 1972年版1973年版
 売り切れ
アントニオ猪木時代の幕開けを感じさせる貴重なプログラム。みんなの若かりし頃の写真がいい。

◎アンナ愛の日記  1995年 新潮社 売り切れ
言わずと知れた梅宮アンナのヌ−ド写真集。今回はじめて見たが、そのスタイルのいいのに驚いた。ただし、羽賀研二は余分。

◎「八十日間世界一周」パンフレットブック  1957年 売り切れ
アカデミ−賞受賞の傑作の、封切当時の言わばプログラム。小型の絵本となっていて、見ていてとても楽しい。背表紙上部に難あり。

◎太陽がいっぱい  パトリシア・ハイスミス 1971年 角川文庫 売り切れ
この夏封切られるリメイクのタイトルは「リプリ−」で、再刊される原作も同タイトルに改められた。それは角川も河出も同様。だからアラン・ドロンの絵が表紙になっているこの本は、ある意味で貴重。

◎阪妻の世界  佐藤重臣 1976年 池田書店 売り切れ

コンパクトな新書サイズの阪妻研究本。カラ−を含め写真もたっぷりの貴重本だ。これを書いたのが佐藤重臣というのも驚きである。

◎消えた象神(ガネ−シャ) サタジット・レイ1993年くもん出版 売り切れ
インド映画の巨匠が児童読み物を書いていた。幸運を招く像をめぐる冒険探偵小説は、インド映画を知るには必読?かも。

◎映画ジョ−ズの秘密 1976年 みんと  売り切れ
「ジョ−ズ」のメイキング本。メイキング本にしては珍しく、ビジュアル系ではなく文字を読む本となっている。版元は知らないし、訳者は鮫島譲(さめじまじょう)というふざけた名前だし、これもまあ珍本の一種だろう。

◎ザ・ウェスタン 深沢哲也 1974年  世紀社出版  
西部劇をこよなく愛し、ウエスタンの哲と呼ばれた映画評論家の愛着を込めた著作。当方、西部劇の楽しさをこの人によって教えられた。スチ−ル写真豊富。      

◎傍役グラフィティ  川本三郎・真淵哲 1977年 ブロンズ社 売り切れ
映画でワキ役をみる楽しみが凝縮されている。アメリカ映画におけるヘンな奴ら、チンピラたちへの愛着にはただならぬものがある。読んで楽しい、使っておもしろい映画書でトップクラスの本だ。

◎白昼夢を撃て  松田政男 1972年 田畑書店  売り切れ
新左翼の映画評論家として、ほぼ唯一の現役生き残り。今も活躍中なのは何だかとってもこころ強い。そんな著者の最も意気軒昂だった頃の著作である。

◎「ホルス」の映像表現 1983年 高畑勲 徳間アニメ−ジュ文庫  売り切れ
スタジオ・ジブリの大物、高畑勲は映画に関する著作や翻訳も数多い。これは「太陽の王ホルスの大冒険」の言わばメイキング本。見て楽しいコンパクトないい本だ。
 
◎名古屋映画史   1980年  伊藤紫英 私家版

今のところの名古屋映画史の決定版の本か?伊藤紫英さんは亡くなる前、試写室でよくお見かけした。4年後の改稿版も、いかにも手作りっぽい味のある本だ。    

◎パ−マンのわくわく指定席   1997年  藤子不二雄 角川書店 売り切れ
まだ読んでいないお勧め本。最近同じ著者の「まんが道」を読んでいるので、これがいたく気になる「まんが道」を読み終わってもまだ残っていれば、ゆっくりと楽しむとしよう。 

◎悪魔が映画をつくった 1977年 J・ボ−ルドウィン時事通信社
アメリカの有名な黒人作家が映画の本を書いている。自らの映画体験を綴った自伝的エッセイ。米文学ファンにも映画ファンにも今では貴重な本。

◎「ダ−ティハリ−」のパンフレット  1972年
クリント・イ−ストウッドのものを目の色変えて探してる人には珍しくもなんともないが、一般的には結構珍しい映画パンフレット。
 
エイゼンシュタイン(上・下) M・シ−トン 1966年 美術出版社 売り切れ
数多いエイゼンシュテインの文献の中でも割合珍しい本。エイゼンシュテインかエイゼンシュタインか、それが問題だ。
  
◎西部劇総覧  児玉数夫 1971年 東都書房 売り切れ
この著者の本は偏執狂的なリストであって読み物としてはおもしろくないが、これは造本が立派で豪華なもの。西部劇の本はそれだけでも価値があり。

◎ルポ・ライタ−事始  竹中労 1981年 みき書房 売り切れ
最近、竹中労の本が高いらしい。もっとたくさん買っておけばよかった。これは彼のライタ−半生記。         

◎映画だけしか頭になかった  植草甚一 1973年 晶文社

最近、植草甚一の本が高いらしい。もっとたくさん集めておけばよかった。晶文社の昔の本はどれも造本がいい。これは大型のバラエティ・ブックだ。

◎「鮫肌男と桃尻女」のパンフレット 1999年 売り切れ
というだけだったら当たり前。これには浅野忠信と監督の石井克人のサインが入っている。名古屋の映画館に来た時にされたものなので、実を言えば数はある。「バタアシ金魚」に高岡早紀のサイン入りというのもあるが、どこにしまってあるか不明。
 
◎ザ・アウトロ−   深沢哲也   1974年  世紀社出版  売り切れ
「ザ・ウェスタン」の姉妹篇。あちらが西部劇ならこちらはギャング映画。男の美学を謳い上げる哲也節は健在。論文ならぬ読み物なので資料性はないが、これを読めばギャング映画、暗黒映画がきっと好きになる。
         
◎妖怪の世界     児玉数夫  1968年  未央書房  売り切れ
この本がなんで妖怪なのか。著者だか編者だかのセンスを疑う。これはれっきとした西洋の怪奇映画についての本。当時はホラ−なんて言葉はなかったのかな。これも児玉数夫の本だが読ませる。なかなかの高値で取引されるが、在庫品は残念ながらラインがところどころ引いてある。
             
◎アメリカ映画芸術学   メッセル著 岸松雄訳 1933年 往来社
戦前には映画の理論書が今とは比べ物にならないほど出ていたが、その中でもこの往来社の叢書は群を抜いている。ほとんどが抄訳なのは仕方がないとしても、これらがその後の日本映画界に与えた影響は計り知れない。本書は映画科学研究叢書の第19編。

◎電影新世紀 ホウ・シャオシェン  1990年  ぴあ  売り切れ
この台湾の監督が順調に人気を伸ばしていれば、この本は懸命に探される1冊だったかもしれない。しかし一時の勢いはないとはいえ、重要な監督であるには違いない。案外こういった映画祭の図録は探しにくく、資料性から言っても貴重な文献だ。

◎愛のゆくえ  リチャ−ド・ブロ−ティガン  1989年 新潮文庫 売り切れ
ちょっと気恥ずかしい日本タイトルだが、原題は「堕胎・ある歴史的なロマンス1966」といい、たいへんおもしろいアメリカの小説だ。ポエティックな作品が多いブロ−ティガンの中では一番読みやすい。お客の若い子に何かいい本は?と聞かれた時、店にあればいつもこれと答えることにしている。

◎映画のどこをどう読むか  ドナルド・リチ-  1984年 キネマ旬報社 売り切れ
副題に”映画理解学入門”とある。映画史に残る10本の名作を選んで解説した本。解説本としては10本じゃ少なすぎるが、リチ−ならではの理解学を伝授してくれると思えば中身は濃い。本数が多い方がいい人には同じキネ旬から出ている”ベスト200”シリ−ズがよろしい。      

◎東京画   ヴィム・ヴェンダ−ス   ダゲレオ出版
かつての花形監督ヴェンダ−スの本はこんなものまで出版されていた。ドイツ版のオリジナルの小型本に日本語の解説書を加えて袋に入れたもの。ヴェンダ−スを研究するには必要な本だが、今ではなかなかの珍本になっている。

◎地球のための紳士録   石上三登志  1980年  奇想天外社
実は電通の社員である著者は独特の筆使いで人気のある映画評論家でもあるのだが、最近あまりその名を聞かない。この本は映画、芸能、ミステリ、SFを中心とした人名辞典。その人選に著者の本領が発揮されている。

◎雑誌「写真時代」    白夜書房   創刊号のみ売り切れ
今から15、6年前に出ていた、エロ雑誌だか芸術雑誌だかサブ・カルチャ−雑誌だかよくわからない雑誌。ひとつだけ言えるのは、荒木経惟がメインで活躍する、まあ要するにそういう雑誌であること。似た時期に似たような「流行写真」というのもあった。表紙から中身の構成まで、よくぞまあと感心するほどパクっている。

◎インタビュ−・ ジョン・フォ−ド   ピ−タ−・ボグダノビッチ 1978年 九藝出版  売り切れ
「ラスト・ショ−」などで有名な映画監督は高名な映画評論家でもある。中でもフォ−ドにインタビュ−したこの本は、トリュフォ−がヒッチコックにしたそれと共に歴史に残る名著だ。だけど本の半分がフィルモグラフィというのはちょっともったいない。 

◎駈けぬける風景   篠田正浩  1980年  創隆社 売り切れ
同じ松竹ヌ−ベル・バ−グでも篠田正浩は大島渚と違って著作が少ない。これはそんな篠田のエッセイ集。しかし映画だけでなく得意のスポ−ツについての記述、特にゴルフについて多いのが邪魔くさい。のち旺文社文庫にも入ったが、もちろん今では入手困難。ただし残念ながら店にあるのは少赤ラインつき。

◎雑誌「スタ−ログ」  創刊号〜NO,25まで 売り切れ
今もあるヴィジュアル系のSF雑誌。1978年の創刊から1980年の25号まで揃っている。揃っているということは、逆に言えばバラ売りしないということなので、買う側にすれば痛し痒しだろう。いや、痛しのみか。ところで「宇宙船」とか、こういうヴィジュアルな雑誌が売れなくなったという。何故なんだろう。

◎映画の学校   双葉十三郎  1974年  晶文社
 売り切れ
植草甚一の著作もそうだが、この頃の晶文社の本は内容と共に装丁、造本が素晴らしかった。中でもこの本は特にいい。双葉さんの分かりやすい文章に思わず映画館に行きたくなる装丁。数ある映画書の中でもトップクラスのものだ。

◎アニメ−ションのギャグ世界  森卓也  1978年  奇想天外社 売り切れ
地元愛知県の映画評論家・森卓也の著作の中でもNO.1のおもしろさを持つ本。いや、全ての映画本の中でもトップクラスか。カラ−を含めて写真が豊富なのもこのテの本ではありがたいし、文章もいつも通りきっぷがいい。10年以上前に著者本人があの本は入手困難ですと言っていたが、ウチにはあります。

◎任侠映画傑作選・キネマ旬報増刊   1971年  売り切れ
キネ旬にせよスクリ−ンにせよ映画の友にせよ、増刊や別冊の類いはなかなか入手困難だ。中でも独特の人気がある任侠ものは特に引っ張りだこで、手に入れるのが難しい。これもその1冊。シナリオが5本、座談会、エッセイ、ベストテン、ポ−トレイトなど盛りだくさんな内容となっている。テ−プ補修あり。

◎笑殺の美学   中原弓彦  1971年  大光社  売り切れ

何回も何回も増補や改訂を繰り返す著者だが(もちろん小林信彦のペンネ−ムです)、これも「喜劇の王様たち」の増補改訂版であり、後の名著「世界の喜劇人」の元版でもある。後者のあとがきにはこれらの本の成立事情が書いてあっておもしろい。めったに見かけない
稀少本。

◎つげ義春ワ−ルド・ゲンセンカン主人 つげ義春・石井輝男 1993年 ワイズ出版 売り切れ
不思議な傑作「ゲンセンカン主人」のメイキング本。メイキング本といっても中身は原作マンガ、シナリオ、ビブリオグラフィ、フィルモグラフィなど本当に充実した内容。ワイズの本作りはいつも素晴らしい。

◎夢と祈祷師  鈴木清順  1975年  北冬書房
最近は専ら役者となった清順。この特異な監督にはエッセイの著作が数多くある。これもその1冊だが、どれを読んでも違いはほとんどない。ただ林静一の装丁がどれもいいので揃えてはおきたくなる。

◎石井隆自選劇画集  石井隆  1985年  創樹社
これからもっと人気が出るであろう”劇画家”石井隆。中でもこれは内容、造本ともに最高の本。何とも言えない写真帖が付録として付いているほか、巻末にはシナリオを含む全作品の書影が載っている。古書価が高いのもうなづける。

◎俺は手を汚す   若松孝二  1998年  ダゲレオ出版 売り切れ
名古屋にはなじみの深い異色の映画監督の自伝。何が異色かは読めばわかる。日本赤軍の協力者として当局にマ−クされ、最近事務所がガサ入れされたことでもそれはわかる。でもそれだけではない。それも読めばわかる。初版は19年前なので改訂版がほしいところだ。

◎フリッツ・ザ・キャット 別冊WOO  1973年  盛光社 売り切れ
ロバ−ト・クラムの有名なアングラコミックの日本語版。’73年のアニメ映画の公開に合わせて出版された。巻頭に植草甚一の映画解説が載っているのもサブカルらしくていい。クラムの名はあまり一般的ではなかったが、少し前に新作映画が公開されてちょっぴり知られるようになった。

◎にっぽん・あなあきい伝  殿山泰司  1975年  講談社 売り切れ
「三文役者」を観るまでもなく、泰ちゃんの文章には魅力がいっぱい。1冊読めば虜になること請け合い。しかしどの本も入手が難しくなった。それに比例して今後増々軽妙洒脱な著書に人気は集まるだろう。 
   
◎けんかえれじい   鈴木隆  1982年  角川文庫
言わずと知れた鈴木清順監督の痛快映画の原作小説。実は清順にも同題のエッセイ集があるのは、1巻の和田誠の解説に詳しい。映画は面白いが小説もそれ以上に面白いのも彼の言う通り。清順もひさしぶりに新作を撮っているので、そちらも楽しみに待とう。

◎かながわシネマ風土記   丸岡澄夫  1993年  神奈川新聞社 売り切れ
地方で出された映画書が以前から好きで、気をつけて集めているが、文庫本となるとこれが存外にない。岡山、東海、松っちゃん、グフフフ、あと何があったかな。と思ったら、この中には教養と講談社が混じっているので、地方で出されたとなると更に少ない。その中で、これは神奈川県が舞台になったりロケされたりした映画をまとめたもの。あと数年もすれば貴重書になるかも。

◎イジワル映画批評家エンマ帳  大黒東洋士 1982年  話の特集 売り切れ
歯に衣着せぬスカッとする映画の本ならまずはこれ。その後、田山力哉の著書にもそういった本が出たが、これはその手の先駆けであろう。面白さという点では、批評家の書いた本の中でもトップクラスと保証する。ただし掲載誌がロードショーというレベルの低い雑誌であった事はいささか不幸であった。

◎ヴィスコンティの遺香   篠山紀信・撮影  1982年   小学館 売り切れ
この本が発売された当時、まだまだヴィスコンティブームの残り香があり、こんな高級で定価の高い本もよく売れた。ここに載っている写真の数々には今見ても圧倒される。ヴィスコンティ映画の重厚さは必然なのだ。

◎ウディ・アレンの世界   フォスター・ハーシュ  1982年  CBSソニー出版
アレン自身が書いた3冊の作品集と同じ時期に出た本。これだけが他者が書いたアレンの研究書である。他の3冊の内2冊は文庫にもなり、割合入手も簡単だが、この本が一番見かけない。原著が1981年の出版なので、「スターダスト・メモリー」までの記述である。

◎東京のロビンソン・クルーソー 小林信彦 1974年 晶文社 売り切れ
この頃の晶文社の本作りは見て楽しい読んで楽しい、まさしくバラエティ・ブックといった趣のものが多い。これもその代表的な1冊。値付けはここのところの小林信彦人気を鑑みて、いささか強気でいきました。