1983年発売のSeiko製。カーデザイナーとして有名なジョルジェット・ジウジアーロとのコラボレーションにより、スピードマスターシリーズが誕生しました。

特にこのデジタル時計はその独特なスタイルにより、代表的モデルとして知られます。

ロータリースイッチ機構を搭載したベセルを回転させることにより、モードの変換を行います。ドーム状に盛り上がった球面ガラスを採用し、光の反射を防ぐとともに、LCDを右に20度傾け、ライダーやドライバーがハンドルを握った状態での視認性を向上させています。

他にブラックとオリーブグリーンがありますが、このシルバーは当時のカタログにも掲載されていなく、あまり存在が知られていません。

この時計で特筆すべきは、LCDのデザインだと思います。文字・数字のレイアウト、余白の使い方が洗練されており、本体のスタイルと合わせ、ヨーロピアンな雰囲気を醸し出しています。

1998〜2000年には数量限定でレプリカも販売されましたが、残念ながら、いくつかの機能が省略され、スタイルにもかなり変更がなされており、オリジナルに比べると無骨な印象を受けます。