6/26 総選挙行ってきました.今まで投票した候補は必ず僅差で落ちていたので,「自分が入れると落ちるな.かわいそうに.」と思いながら投票したところ,案の定選挙区で1万票いかない差で落選しました.ただ比例区で救済されてしまい,ちょっと複雑な気分です.だって比例区は別の政党に入れちゃいましたから.
 実は選挙区の方は全然気乗りしませんでした.ここの選挙区って「官僚出身の族議員」か「2世議員(楢崎やのすけの息子)」か「共産党」しか選択肢がなかったですから.基本的に嫌いな順番でつけて,残ったのて感じです.しかも2世議員の経歴の「元団体職員」ってのは親父さんのコネでどっかに潜り込んだくちでしょうから.なんだかねえと思いながらもやむを得ずという感じです.
 今回2世の坊ちゃん嬢ちゃんが結構受かりましたけど,ああいった苦労知らずの金持ちは大嫌いですね.ほんと大学にいるとそういった金持ち比率が高いので虫酸が走ることが多いです.生理的になんか違うんですよね,彼等.親から何かもらうことを当たり前と感じているところが恐いです(小遣いはおろか車とか平気で買ってもらっている奴とか多いし).自分の場合は,酒ののみ方とか頑固な性格とかあまり受け継ぎたくないものだけ受け継いでしまっているようですが.これ相続税で誰か持っていってくれないでしょうか.
 大学もだんだん推薦枠が増えているようなので,自分のような人間はどんどん閉め出されて,いいとこのぼんぼんが入りやすくなっていくんでしょうね.
 おまけ
 選挙速報を見ていたら日本テレビの女子アナの「ろうくみひょうを集め...」という声.「労組票を集め」のことだとわかるのに結構時間がかかりました.汚い原稿を読むのに苦労しているのは分かるけど,気付けよなー.一応テレビ局も労組はあるだろうから,いかに普段関心 がないかわかるってもんです.

6/20 「インターネットで検索して云々..」とかいう話が最近増えていますけど,あてになる情報ってのはそんなに多くないです.正直掲示板とかの情報は95%は疑ってしかるべきでしょうね.ちょっと今日人づてで聞いたサイトにあった水酸化ナトリウムの作り方ですが,化学屋の私から見ると大笑いしてしまうものです.このやり方って私が小学生の時にやって失敗したのと同じなんですから.特に,「よくかきまぜる」とかいう指示はなんなんでしょう.これでできる物質はほとんど次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤の主成分)なので,塩素系の漂白剤をそこらへんで買ってくればいいだけのことですよね.
 私が小学生の時の夏休みの自由研究のテーマが「水酸化ナトリウムの作成」だったのでよく覚えているのですが,塩水の電気分解で水酸化ナトリウムを作るのは結構大変です.陽極と陰極はできるだけ混じらないようにして陰極の部分の溶液を取り出す必要がありますが,一般家庭で効率よく作るのは無理といっていいでしょう(工業的に電気分解で作るためには陽極と陰極の間の隔膜が鍵なんですよね).
 実は電気分解でなくて簡単に作る方法があるんです.私が小学生の時に教科書を読んで試した方法ですから別にここで言ってもいいでしょう.材料としては重曹と消石灰(あのグランドに線をひくのに使う粉です)だけです.重曹はNaHCO3で消石灰はCa(OH)2ですから,水酸化ナトリウム(NaOH)を作るのは簡単ですよね.あとはフライパンが必要かな(笑).
 しかし水酸化ナトリウム作ってなにが嬉しいんでしょうかねえ.こんなので作る量なんかだと死体を溶かすのには使えませんよね.  

6/17 今日は土曜ですが,泊まり込みで実験−>修士課程の学生さんの中間発表の見学と結構ハードでした.例によって寝不足でこっちの聞き方が辛辣だったのは認めますが,ちょっと厳しい質問をしたら途中で"切れた"学生さんがいたのにはびっくりしました.
 自分も,「この錯体の安定度定数(注1)はどれくらい?」って聞いた時に「定数までは求めていませんが,常温で放置しても分解しません.」とかといってきた時点でだいたいどういう相手か理解しておけばいいのに,そのあと他にも相手のわからないことをしつこく聞いたのがいかんかったとは反省しています.
 とりあえずわからないことでも知ったように答えてその場を取り繕う人がたまにいるんですが,私はそういうの嫌いです.こういうの,試験の答案で「わからないけど,とりあえず何か書いておけば部分点がもらえる」っていうのとは違うんですからね(試験でそういうのを認めてきているからこういう輩が出没するんだろうけど).身内の集まりなんだから,知らないことは素直に聞けばいいのにね.まあ最後には「じゃあどうやって求めろって言うんですか!設備もないのに!」とか聞いてきましたけど(笑).いろいろなやり方を知ってはいますが,すっかり教える気をなくしたのでその場を去りました.やり方を知らないのに「設備がない」と言い切るところもすごいです>この人.
 最近の子供は切れやすい,ってのがなんとなくわかったような気がします.これからこういう人がどんどん増えてくるんでしょうね.ほんと頭が痛いです.
  注1)安定度定数とは
 分析化学の世界ではM + n X = MXnという反応の平衡を考えるときに,1段ごとの錯生成( MXi + X = MXi+1)を考え,その錯生成定数Ki=[MXi+1]/{[MXi] [X]}を定義します.このとき安定度定数βnはすべての錯生成定数の積,βn = K1*K2...Knで定義されていて,この値が大きいほど錯体を作る方に平衡が傾いていることを表します.ということで実は「常温で安定」ということとは直接関係ない定数なんです.「安定性」と関係があるのはどちらかというと配位子置換の速度定数ですね.

6/14 今日は修士2年の学生さんの修士論文中間発表の予行がありました.修士の中間発表は研究進捗状況を早めに確認するために設けられている制度で,この研究科独自のものといってよいと思います(私の出身の大学院ではなかったし,他でもあるところは珍しいと思います).
 さて,その感想ですが...教官が作った学会発表資料とかセミナー資料をそのまま抜き書きしてきたようなのがほとんどだったのはがっかりしました.指示した部分以外の実験結果とか,解析がでてきて驚く,といった状況を毎回期待してしまうので,その分落胆が大きいのです.修士2年だとそろそろ教官の指示に逆らっても自分のやりたいように研究をすすめていくものだと思うのですが,こんなもんなんでしょうか.不満足だったのに加えて,毛虫にさされた部分がかゆくていらいらが増幅して,コメントがかなり辛らつになったような気がします.
 今の修士2年の学生さんは異常に素直で従順です.やれといったことはちゃんとやるし,やるなということはやらないし,大変な実験でも言った通りのやり方で慎重にデータを出してきます.これで十分だ(ちゃんと実験するんだから十分で,それ以上を期待するのは贅沢),と言う方もいますが,私は学生がただのルーティンワークで終わるのはもったいなくてしようがないです.
 研究を焼き物づくりに例えると,私が先輩の職人で,学生さんが2年目の徒弟ということになりますが,今の状況は先輩の職人が用意した粘土,窯を使って,先輩の職人から要求された形状の焼き物だけを,以前から決まっているレシピで次々焼き上げているような状態です.それはそれでまあまあの焼き物ができはします.ただ私としては不格好でも自分の工夫した粘土,うわぐすり,窯の温度で,自分で工夫した焼き物を作ってほしいです.例えそれが失敗作であっても,前者よりはいいと思っています.
 今の状況を徒弟さんは,「言われた通りに要求品質のものを焼き上げているのに,なぜ先輩の職人は不機嫌なんだろう」と疑問に思っていることでしょね.最近徒弟さんがちょっと反抗的な態度をとることもあるのはそのせいと思います.それにもう一人の修士の学生さんにはそこまで要求されていないようですので,待遇の差に不満が生じるのは自然のことかもしれません.
 でもとにかく教官に依存しきった体質はなんとかして欲しいです.

6/12 最近ほんと体力・気力の衰えを感じます.昔ならできていたような几帳面な実験が婚期じゃなくて根気がなくて続きません(前者ももう過ぎてはいるが..).
 体力・気力の衰えだけでなくて,最近色気も衰えてきたのか,週末に久しぶりに見たテレビの女性陣がみんないまいちに見えてしまいました.人気があるらしいモーニング娘とか,天下のフジテレビの看板女性アナ(プロ野球ニュースですけど)とかですけど.あの人たちの容姿がいいというのが世間の一般的な評価なんでしょうかねえ.容貌はともかくニュースの日本語の誤りの多さは許容しがたいです.シリアの大統領がなくなってその息子さんが後継者になるのを「役不足」ってアナウンスしたのは彼に世界の支配者にでもなって欲しかったんでしょうか.まあ原稿書いた記者か通訳が間違ったんでアナウンサーに罪をきせるのはかわいそうですけど.

6/3 今日のダイエー,一回裏に5点をとって逆転したと思ったら先発の田之上が2回表にノックアウト,2点差に詰め寄られたあげくノーアウト満塁のおみやげまで残して降板です.次に誰を出すのかと思っていたらつい2日前に先発してノックアウトされた若田部がでてきてまたびっくり.まあここで打たれても負け投手にならないな(逆転のランナーが一塁の選手で,その責任投手が前のピッチャーだから)と思っていたら,ダブルプレーで一塁のランナーを消した後,自分の責任ランナーを出してしっかり逆転されて負け投手の権利を獲得するのはさすが若田部です.
 むちゃむちゃ器用な技ですよね.
 それにしても今日は捨てゲームだったのかどうか王監督に聞いてみたい.

Diary indexに戻る