5/12  前回の問題(ANAスチュワーデスフィギュア10通りを全部を揃えるために必要な購入個数はいくらか.信頼度90%で計算せよ)に対して,ある学生さんが以下のような解答をしてきました.
 あるフィギュアについて,n個購入した際にそれが入っていない確率が(9/10)nであり,10通りあるので
10×(9/10)n<0.1という式よりn>43
 これは最終的な答えだけは正解ですが,途中の過程がよろしくありません.この場合n個買った時に複数のフィギュアが同時に欠けている場合を考慮に入れていないからです.簡単に言えば,図のようになります.1990年ものと2005年ものの二つのフィギュアに限定して考えれば,二つのフィギュアがともに揃わない場合があるので,この部分を確率計算の際に大きくとりすぎることになります.
 従ってこれらのダブりを考慮に入れていくと少なくとも一つはそろわない確率pは
  9
 
Σ(-1)(k+1)×10Ck((10-k)/10)n (ただしn>10)となると思います.
k=1
 これ,まじめに計算してnを求めるのは結構大変なので概算することにします.
 第一項までと第二項までの和をそれぞれS1,S2とおけば,
 S1< p < S2は明らかですから,S1, S2についてそれぞれnをもとめると,真の値nは
 n(S2)< n < n(S1)
 となるはずです.実際に計算してみると,図のようにnが大きいときに両者は非常に近くなっていきます.要するにこの場合,第二項以降は非常に小さくなるので無視できるわけです.よって最終的には44個必要という最初に学生さんが出したのと同じ解答になります.
 しかしこの解き方,あまりエレガントでないです.直感的にもっといい解き方がある気がするのでずっと考えているのですが,なかなか見つかりません.
 ついている人で25個(壱万円)で全通りそろうということですので,全部揃えるのはちょっと大変ですね.40個買えば大体そろうのでしょうけど,そこまでするくらいならオークションで一個一個集めていく方がコストが安いと思われます.

5/1 今日は何の日か御存知ですか.そう,ANAフィギュアの発売日です.福岡は空港が大変便利な所にあるので観光がてら行ってきました.ダブりがでない程度に買おうと心に決めて出たのですが,一番欲しかった6番が出ずにちょっと残念です.7つ買ってダブりが一つだけだったのでまあ良しとしましょう.1,4,6,7番をお持ちの方,定価で買いますので,お近くでしたら連絡お願いします.9番のエンジ色がダブっているのでお譲りできます.
 実は,先週学生さんに,「90%の信頼度でANAフィギュアを全部購入するのに必要な金額はいくらか?」という懸賞問題を出しているのですが,未だに誰も正解を出してくれていません.このままだと私が実力?で証明しそうです.


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