12/7 年末になりました.個人ベースでの税金の精算は12月締めですのでこの時期いろいろやるべきことがあります.この国,年をまたいだ税金の処理がほんとやりにくい(というかできない)しくみになっておりますから.先日,源泉徴収の仕事のからみで税務署に二回ほど行ってきましたが,前近代的で超複雑なシステムはほんとどうにかならないかと思ってしまいました.全部納税者番号をつけて,すべての収入はそれがないともらえないような仕組みにし,個人に納税責任を負わせれば源泉徴収なんて面倒なことしなくても済むのに.そうすれば配当とか株式の源泉分離課税制度なんて不公平なシステムもなくて済むんですよね.ちなみに電力株とかの株主配当だけで暮している大金持ちがいたとしても,配当分にこの人たちが払っている税金はいくら所得が多くても10%なんです.これが美しい国の真実です.
 また税務署の対応にも非常に腹がたつんですよね.何であんなに偉そうなんだろうかと.一度でも税務署の窓口をまたいだことのある人なら誰でも思うでしょう.
「こんな奴らのためにまじめに税金払ってられるか.」と.そうです税金できるだけ払わないように工夫すりゃいいんです.
 というわけで冒頭に書いたこの時期にやっておくべきことってのは,
「とにかく損を出しておく.」てことです(といっても株の話ですが).年間ベースで損をしている人には税務署がどう頑張っても税金をとることができませんから,どんどん損を確定させておきましょう.損失は3年間繰り越せますので,後で儲ければいいだけのことです.以下の例を考えてみましょう.

 Aさん:12月28日に株で100万円儲け.1月4日に100万円損失.
 Bさん:12月28日に株で100万円損失.1月4日に100万円儲け. 

 これ同じ損得なしに見えますがAさんの方が10万円損をする結果となります.なぜなら,最初に儲かってから年をまたいでしまったので,10%の
税金を納めないといけないですから.しかしながらBさんは損失が繰り越せるので確定申告をすれば翌年の儲けに対する税金は払わなくてもよくなります.このケースはBさんの勝ち.どんなに頑張ってもいったん納めた税金を取り戻す仕組みはありません.
 しかしこれではいつまでたっても株で儲けられないと思うあなた,
甘いです.いろいろと抜け道があり,見かけ上の損失をつくる手段は意外に多いんです.例えば次の例を見てみましょう.

 Aさん,Bさん,二人とともある株を取得単価100円で10000株(但し売買単位1000株とします)持っていたとします.半年後じわじわ上がって110円になった時に売りました.ここで二人には以下のような差があるとします.
 Aさん:株価100円のときに1000株買い増し.思い直して100円で1000株売却.101円のときにも同じ無駄な売買.以降109円までに同じことを繰り返し,無駄に売買手数料を2500円払った後,110円で10000株売却.

 B
さん:半年放置ののち110円で10000株売却.

 さて,このケースどちらが賢いでしょうか.一見無駄に売買手数料を払ったAさんの方が損をしたように見えます.しかし実の所は,Aさんは税金を一銭も払わずに(厳密には売買手数料分の消費税を払うことになりますが)済むのに対し,Bさんは譲渡益に対する税額1万円を払わなくてはなりません.なぜAさんは税金を払わなく済むか?,それは株の平均取得価額が売買のたびに毎回計算し直され,しかも端数が切り上げられるからです.この場合一回の売買ごとに手数料のために平均取得価額が1円ずつ上がっていたのでした.
 昔,私,倒産しそうな会社の単価1円や2円の株を買う人の気が知れないと公言して憚りませんでした.今は反省いたします.1円で大量に買って1円で売れたら非常においしいと.だって仮に1円で100万株買って,1円で100万株売れたらそれだけで見かけ上100万円損することができるんです.他の株でそれ以上儲けていれば税金分10万円の丸得.リスクを冒す価値のあるギャンブルですね.
 という私,上のような技を使う機会に
ほんと恵まれません.以上の話は株で儲かっている人だけの話です.最後に一言.
 
今年のダイエー株の動きはなんじゃこらあ.by 株主.買い値の半分以下になったのはは初体験です.JAL株だって30% 100万の下落で済んだのに.株価の動きはこちら.おかげで今年も損失の確定が楽でしようがなかっったです.

12/2 休日になると電話でいろいろな勧誘があります.マンションの購入,保険等いろいろパターンがありますが,だいたいは休日の早い時間(といっても昼近かったりしますが)の寝起きで機嫌が悪い戦闘力最大の時ですので,電話をしてきた人はひどい目にあわされていることと思います(「事前に資料も送らず,またアポをとらずに当日会いたいなんて電話をかけるのは非常識だ.」と言ったら生命保険のおばちゃんが切れていたのには笑った).
 今日は割と機嫌がいい午後に勧誘の電話があったのでまだ普通に応対できました.
敵はNTT西日本,アイテムはマンションBフレッツです.
 だいたい相手の言っていることを要約すると以下のとおり.

・うちのマンションに光回線が設置されたのでマンションBフレッツに加入可能.工事費等はかからない.
・いまADSL回線だが,光にすると早くなる.
・月々の料金も安くなるので非常におとく.
・電話で申し込みできる.断る理由がないのでプロバイダ含めてこちらで全部手続やっときまひょ.

 だいたいネットがらみで得にならないことを自分がしてないわけがないわけです.マンションのアンケートでも「光にするつもりはない」と明言していました.機嫌の悪い時だったら「結構です.」とがちゃぎりするわけですが,今日は機嫌がよかったのでねちねちと相手の言っていることのあら探しです.

「ほんとに今より安くなるんですか?」
NTT「月々3500円にプロバイダ料金がかかりますが,ほとんどのプロバイダではBフレッツの方がADSLよりも安くなる料金体系になっています.お客さまの加入されているプロバイダーを教えていただけますか?」
「DTIです.」
NTT「少々お待ち下さい.お調べいたします(30秒ほど).お客さまの場合ですと,二パタンありまして加入者数の多い場合は800円,少ない場合は1600円となります.今のプロバイダ料金はおいくらですか?」
「(ちょっと調べて)1800円くらいです.加入者数の多い場合だったら安くなるかもしれないですが,その条件を教えていただけますか.」
NTT「8戸以上となっています.」
「うちのマンション12戸しかないですから,そのプロバイダに8戸も加入するわけないですね.ということは1600円,あわせると5000円くらいかかるわけですね.今はADSLモデムもレンタルではないですから,月々2200円+プロバイダ1800円で今の方がずっとメリットがあります.速度がよっぽど早くなければ意味がないですね.」
NTT「お客さまの回線の損失が40dbとなっていますので,これ以上の高速化は難しく,今後高速化するいいタイミングとし御提案している次第です.」
「私にとっては1.5Mで十分なんですよ.回線100Mと言っているけど,共有するわけだから結局10M(マンションフレッツの実測はこれくらいと言われる)くらいに落ちるわけで,もっと遅くなるかもしれないわけだからあえてそんなリスクをとりたくない.」
NTT「速度が現在よりも遅くなるケースはまずないと思います.」
「そもそも私は速度を重視しているわけではないです.安くなればそれでいい.安くならなければそれでメリットがないわけですから,お断りします.」

 こんな感じでお断りしました.安くなるなんてのはほんと嘘っぱち.それで騙そうなんてほんと質が悪すぎます.NTTとしてマンション回線に設備投資した以上,使ってもらわないと丸損になるから一生懸命なんでしょうけど.後でわかったのですが,プロバイダ料金の1600円てのも6ヶ月の限定で,その後は3200円になります.騙されなくてほんとによかった.しかしこんなやりかた,消費者センター行きの事案です.自分がこういうのに詳しくなければすっかり騙されていたところでした.

 後で以上のやりとりを聞いていたかみさんのコメント
「あなたが女の子にもてなかったというのがわかる気がする」とのこと.と ほ ほ.男は女に騙されるのがデフォということなんでしょうかねえ.

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