3/6 職場の新人の一年間の成果報告会がありました.私が新人の頃と比べると皆プレゼンの能力が格段に進歩しているのに驚かされます.私はというと,新人発表は原稿棒読み,質問にもろくに答えることができない痛い状況でした.今の人はきれいな資料を作って質問をそれなりに理解して答えていますから非常に立派です.
 でも,人は年を取ると,過去に自分らがいかにバカだったかということを忘れてしまいます.今の能力が昔っから備わっているものだと勘違いしてしまうんでしょうか.天才はそういうことが最初っからできてしまうんでしょうけど,多くの人は長年の知識と経験で多大な能力を身に付けていくものだと思います.

 てなわけで本筋に入ります.
 ある新人の発表に,とある偉い人が,
「○○ーみたいな答え方をしたら中学生以下だからね.」なんて思いっきりプレッシャーをかけてから非常に難しい質問をしてきました.はっきり言って新人には荷が重すぎる質問です(自分も多分まともに答えられない).普通だったらその中学生以下の答え方をしてお茶を濁すところですが,その逃げ方はさっきの発言でしっかり外堀を埋められています.新人さん,結局まともに答えられず,その偉い人が言った「中学生以下」の応答になってしまい,「ニガワラ」って状況で終わりました(これ偉いサン狙っていたのかな).私なら直後にぷち切れてたぶん会社やめてます.一生懸命一年間努力して来たのにこの仕打ちはないだろうと.
 しかしですね.
 たまにですが,
「そんなのは小学生以下の考えだな!」とか普通に発言しちゃう人がいます.これ,言われた人はショックでしょうが,それ以上に小学生に失礼だと思います.小学生=バカっていうことですからね.そもそもこういう発言をするメリットが私には思い付きません.昔,今は亡き近鉄バッファローズに加藤という投手がいて,巨人相手の日本シリーズに3連勝した後,「巨人はロッテより弱い」(当時のロッテは今では信じられないでしょうが,猛烈に弱かった)と発言して(マスコミの誇張がありますが)非常に大きな反響を呼びました.その発言に怒った巨人選手,ファンが一体となって発奮し,その後近鉄が4連敗して日本シリーズを失ったのはあまりに有名です.こういった相手を発奮させる,という効果を狙ったのならそれはそれで非常に教育的だとは思いますが,それを期待するにはあまりにリスクが大きすぎます.その新人さんの性格を知っているわけもないでしょうから.大部分の普通の人はこのケースでは発奮していい仕事をするというよりは,逆の方に向かう気がしますけど,それで発奮するような人材しかいらない,っていうのであれば,戦略的過ぎて怖いです.

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