震源の深さが13kmと浅い、直下型地震の典型例です。阪神淡路大震災以来、震度7を観測した2度目のケースです。この地震では、新幹線が脱線し、山古志村が孤立するなど大きな被害が出ました。
この当時、緊急地震速報は運用されていませんでした。そこで気象庁発表の時刻を、P波開始時刻から3.8秒後としました。この時間は、成功事例の平均的な所要時間です。
この地震では、能登半島地震と同じく「キラーパルス」がみられます。最大加速度も1722[ガル](直交3軸の合成波)と、揺れのすさまじさが想像できます。
気象庁のホームページのデータによれば、僅か2秒間に50cmも沈み・その間に東西方向に80cmも揺さぶられるような揺れです。いずれも、重力加速度(980[ガル])かそれを超える数値です。このような加速度では、固定されていない物は飛んだり・浮き上がったりします。人間も同じく、飛んだり浮き上がったりします。
緊急地震速報の放送が間に合わないことは言うに及ばず、地震警報器も鳴り始めて震度6に達するまでに僅か3秒弱しかありません。
地震警報器が鳴ったら、とにかく危険な場所から1歩でも遠くに離れるだけです。しかし、心臓に良くないデータですね。。。
上図のデータは、震央距離が2.5kmですから「遭遇することはめったにない」と言えば、そのとおりです。
しかしこの地震では、震央距離23.2kmの栃尾市大町でも、重力加速度を超える数値が観測されています。また、震央距離30.5kmの新潟中里村田沢でも震度6弱です。お住まいの場所から30km以内に活断層があれば、安心は出来ないという例だと思います。