平尾台−広谷湿原 No.2
(福岡県)2003.6月










貫山(711.6m)からの水が、平尾台の地下水となり、この広谷湿原に集まります。

その透き通った湧き水が、流れ出しています。
そばの岩に、淡いブルーの初めて目にするトンボがいました。
息をひそめてそっと近づきました。

カワトンボです。とっても綺麗な色をしています。
おもわずパチリ!!う〜んホントにきれいだ。

正確にはオオカワトンボかニシカワトンボのどちらかだそうです。
このカワトンボをきっかけに新しい友達ができたんですよ。
カワトンボ 広谷湿原


カキランがちょうど花を咲かせています。
平尾台ではカキランは湿原だけでなく
草原にもたくさん見られたのは驚きでした。



クララも花をつけ始めています。
「あまりにも苦くて目がくらむ」という事でつけられた名前ですが、
どうしても「アルプスの少女ハイジ」にでてくる。クララのほうが浮かんできちゃいます。




     カキラン クララ

湿原ではお馴染みの植物が花を咲かせ始めています。

モウセンゴケはくるりと巻いている蕾から、白い花びらを今から開こうとしていました。

コバノトンボソウも咲いています。しっぽをピンと跳ね上げて、存在をアピールしてるようです。
尾瀬のとまるで同じかっこうなので、ちょっと可笑しくなりました。
モウセンゴケと白い花 コバノトンボソウ

足下に小さな白い☆型の花びらがたくさん落ちています。
オカトラノオの花びらでした。

花序のたれた感じが白虎のシッポなのでしょうね。


コバノトンボソウと同じラン科の、ヤマサギソウも湿原脇の草地に
小さな緑色の花を咲かせています。
近づいてアップで見ると、なにかに似ています。

そうだ、「流氷の妖精」クリオネ!! 
ということは、ヤマサギソウはいわば
「草原のクリオネ」ってとこかな?
       オカトラノオの花         ヤマサギソウ 草原のクリオネ!!


ここ広谷湿原は、ノハナショウブの宝庫でもあります。
湿原の近くや草原内にもたくさん咲いています。
このノハナショウブは、園芸種の花菖蒲(はなしょうぶ)の原種で
日本特産です。
花菖蒲に比べ、全体的にスリムですがなかなか野性味がありますよ。



トキソウはもう花も終わりの頃です

この花を見ると思い出すのは、「朱鷺が滅びるとき」という劇を見て朱鷺のことを改めて認識したことと、
佐渡に行ったときガイドが「朱鷺は羽をひろげると、サーモンピンクのそれは見事な色をしています・・・」という解説をしていて
『なぜ“とき色”って言わないんだろう』と不思議に思えたことが浮かんできます。
本物の「とき色」ってどんな色だったんでしょうか・・・本物を見てみたいものです。
ノハナショウブ   トキソウ

☆ 「広谷湿原の夏」に続きます ☆