平尾台−過ぎゆく夏の頃 
(福岡県)2003.8月下旬

 夏の暑さもまだ残る平尾台に
どうしても撮しておきたい花に会いに行ってきました。

草原には夏の終わりに咲く、キセワタが
風に揺れています。
花が白い毛でおおわれているので
「綿を着せた」と見立てて、名付けられました。


平尾台の草原に、すじ雲が秋の気配を感じさせてくれます。


キセワタと同じシソ科の クルマバナも
淡紅色のかわいい花を輪生させています。



キセワタ
 平尾台 石灰岩と秋を感じさせる すじ雲


クルマバナ
林の縁には センニンソウの白い花が
上を向いて咲き乱れています。

もう少し、後になると タカネハンショウヅルが
咲きはじめます。

センニンソウとタカネハンショウヅルは見た目には似てないようですが、基本的な作りがそっくりで、すごく近い仲間なんですよ。

上を向くか、下を向いて咲くかで
グループに分けられています。


タカネハンショウヅル
センニンソウ




草原に輝く 石灰岩


タカサゴユリ
緑の草原を照らす太陽の光も
優しさが感じられてきました。

おやっ 草原の中に大きなユリ。
こんな大きなユリが自生しているのかと驚きました。
近づいてみると、 タカサゴユリです。
どうやら野生化したもののようでした。


草原にかがんでみると、メガルカヤの長い毛がキラキラと輝いていました。
輝く メガルカヤの長い毛

湿原での、お出迎えは アカバナ。
やさしい淡紅色の花がとても綺麗です。
ちょっと、「赤鼻のトナカイ」を連想しちゃいます。


バリカンのような模様は、ホザキノミミカキグサ。
食虫植物でミミカキグサ3兄弟の中では1番の大きさです。
でも、気が付かないくらい小さいです。


ヒメシロネは、ミミカキグサよりももっと小さな白花に
さらにちいさな赤い斑点をつけた、かわいい花を
咲かせています。



赤いのはツリフネソウです。
花中には、じっとハナグモが隠れて獲物を狙っていました。 
ちょうどいい隠れ家なんですね。


ホザキノミミカキグサ
アカバナ ヒメシロネ





ツリフネソウ


サギソウ
今回のお目当ての花は、
サギソウでした。

白鷺の優雅な姿を思わせるこの花は
盗掘などにより、全国各地から姿を消しつつあり、さらに 絶滅のおそれもあるそうです。

しかし、Netで各地のサギソウが
今年も元気に咲いたという情報を
見るたびに、少しほっとしていました。

いつまでも、みんなの宝物として、
このような花が見られる環境であってほしいですね。
優雅な姿 サギソウ




平尾台−過ぎゆく夏 いかがでしたか
まもなく、初秋の平尾台もUPする予定です
どうぞ、お楽しみに