雪のセリバオウレン
 (2006.3)


『 えっセリバオウレンが九州にも咲くの?!』
 図鑑をもう1度確かめてみる。
セリバオウレンの分布は・・本州・四国とある。
「 やっぱり九州には分布してないなぁ・・ 」

不確かな情報であったが、
セリバオウレンは早春にしか見られない花で、
“ スプリング・エフェメラル ”という魅惑的な
ネーミングをもつだけに心がときめいた。

天候は昨日から冬型になり、山沿いでは雪も少し降るとのこと。
半信半疑ではあったが、とにかく見に行ってみることにした。



標高がだんだん高くなって来るに連れて、
道路の両脇にうっすらと雪が見え始めてきた。
『 セリバオウレンは小さくて白い花なのに、あたりが
雪におおわれていたら見つけられないぞぉ!』
 
そんな心配に反して雪はどんどん多くなってきた。

車を止めて、わずかな情報から見当をつけておいたポイントを
歩きながら探してゆく。 あたりはすっかり雪げしきだ。
しばらく探すけど見つからない。

『 これは、今日見つけるのはむりだなぁ・・ 』とあきらめかけたとき、
奥さんのなか子が、じ〜っと雪を見つめている。

「 これじゃない?・・ 」


いそいで駆け寄ってみる。 上にのった雪をそっとのけてみる。
『 こ・これだ! 間違いない!!』
雪の中からついにセリバオウレンを見つけ出しましたぁ!!

それにしても、なか子はよくこの雪の中から見つけ出したものです。 
この日までセリバオウレンの写真すら見てなかったのに・・

 

1株見つけた後は、この付近を念入りに探すと次々に見つかりましたのでご紹介します。

葉はやや光沢があり、鋭い鋸歯があります。 セリの葉に感じがにています。


雪をたっぷりのせた両性花です

まるい氷に閉じこめられた雄花です。


スプリング・エフェメラルにふさわしい花ですよね。


ちょうど木の根元に生えていたために、雪はかぶっていませんでしたが 凍っていました。 


雪の重みでぐっとそらせて、
セリバオウレンのイナバウアーです。 


今回は、雪でしたのでもう1度雪がとけたころにここを訪れてみようと思いました。

・・つづく


 BBS    TOP