4月 神宿る大桜
『一心行の大桜』




熊本県の阿蘇に、
巨大な一本桜があります。

胴回り6m、樹高22m、枝張り30m

まさに “威風堂々”

とてつもない大きさの桜です。


今から420年余前、
島津氏との戦いで戦火に散った
峯 伯耆守惟冬(これふゆ)の菩提樹です。

室(妻)と嫡男が
惟冬と一族の御霊を弔うため
一心に行をおさめたことで
「一心行」の名がつけられ、
人々はいつの頃からか、この桜を
「一心行の桜」と呼ぶようになりました。

堂々たる風格 「一心行の大桜」








  支えが小さく見えるほど、太い枝をぐんと伸ばしています
「一心行の大桜」はヤマザクラです






昨年(’04年)8月30日
熊本に上陸した台風は
阿蘇地方を直撃しました。


『大変です!!
一心行の桜が主幹に近い幹から
ぽっきりと折れました!』

阿蘇に住む友人のSさんは
台風のものすごさに
命の危険を感じながら、
その時すぐ近くにいました。

ちょうど満開で一斉に花を咲かせていました




台風の被害を受ける前の写真です
台風で、主幹に近い幹からぽっきりと折れました  




『一心行の大桜が
折れる決定的瞬間を
ビデオにおさめようかとも
思ったのですが、
不謹慎に思えて・・・
できませんでした。』


Sさんがそう感じたほど、
420年間生き抜いてきた
この「一心行の大桜」は

圧倒的な存在感で
大自然の運命を
受け止めたのだと
思いました。
台風の被害は相当なものだったのでしょう






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