考えに考えて。(水滸伝同人誌製作休止のお知らせ)
日記04,6,4

・・・大変言いにくいんですが、白状します。(5月のペーパーで一度したけど)
ナチ本も水滸伝も、どちらももう、描くのはとりあえず今回、04夏コミ発行の
「天こう地さつ再録増刊号vol,3」と、「歪んだ王国総集編」でファイナルです。

先日よそ様のゲストで水滸伝原稿をほんの少し描いたんですけどね・・・つらかったυ
好きな人を好きなように、けっこう面白いネタで描いてる(つもり)なのに、何がこんなにつらいのか。
ホント言うと理由は判ってはいたんですけど、やっぱり好きなので、
決定を先延ばしにしていたんですが・・・

やっぱり年を取りました。
時間と体力が惜しい。とても惜しい。一刻たりともムダにしたくない。
最近の徹夜力などの衰えを考えると、多分私の同人生命もそう長くないかもしれない。
(やめる予定はさらさらありませんが。)
だったら、少しでも優先順位の高い「今描きたいもの」から描いていかないと
間に合わない
そう思ったとき、自分の中で、水滸伝が今の優先順位一番ではないと判断したのです。
同人誌は、自分の楽しみのために描くものですから。

プロじゃあるまいし、売れようが売れまいが知ったことか。
手元に製本された自分用の本が一冊欲しいだけだもん。
でも一冊作るだけじゃ高くついてかなわんから、私のわがままを買って下さるという奇特なお人に
一部ずつ売ってカンパしてもらってるんだもん。
(だから正直なところ、最初から興味のない人には売りたくありませんけども、
オークションで自分の本が売られてるのを見かけても、たいした感慨は持ちません。
ああ、これを買ってくれた見知らぬあなたの中で、選考落ちしてしまいましたか、と思うだけ。
けど、天地15を幻想水滸伝のカテゴリで売るのはいくらなんでも詐欺だと思うぞ見知らぬあなた。
どう考えても幻想とは関係ないだろうあれは。だから売られるんだろうけど。)

水滸伝の「描きたいもの」もまだたくさんあるので、優先準位が回ってくればまた描きます。
もちろん、もちろん。
キライになってペンを置くわけではありませんから。
水滸伝は流行りモノじゃないので、一気に読み手さんが増えることはありえませんが、
常に小説やゲームなどで興味を持った新しい誰かが、うちを見つけては訪ねて来てくれる
うれしいジャンルでもあり、 やっててほんとに楽しくて大好きです。

でも、今現実に描くのが苦しい。
楽しいことのために苦労しているのに、苦しいと思いながら描くなんて嘘です。
だいたい、自分が楽しいと思って描いていないものを、
どうして自信を持って他の人に読んでもらえるでしょう。
他の人が読んで、どうして楽しいと思えるでしょう。

だから今は、休止させます。
自分で納得いくものが描けるくらい、情熱の泉が湧き出したとき、
またペンを取ることもあると思います。
その日が来るまで、忘れながらお待ちください。
待ってられない人は、ぜひご自分で書いて、私に見せてください。


ぐだぐだ書いてしまいましたが、とりあえず今は夏に向けて
増刊3とSS本の編集作業にいそしむとします。

これからも、自分の好きなものを、自分に納得できるものを、
自分のために自由に、描いていきたいと思います。

わがままな言い草ですが、それでも私の描くもの読んでみたいと思ってくださる奇特な方、
ご覧あれ。
楽しませましょうとも!

欄外に余談なんですけどね。
この文は日記にも書いたし、発行した増刊3(通販ページで販売中です)にも文体整えて載せました。
私としては、一生懸命意を尽くして書いたつもりだったんですが・・・
どうしてもいくつか来ましたね。
「島崎さん、同人誌やめちゃうんですか?!」
・・・どこに同人誌やめるなんて書いてあるよ・・・

悪気はない、それどころかとても残念がってくれてるんだということはわかってるんですが、
言われたときはなんかもう、血がボタボタ落ちてるような傷口を、もう一度殴られたような気がしましたね。
結局のところ、文章なんていくら書いてもだめで、直接私の口から弁明を聞かなければ気がすまないということだな・・・と。

時間がたって今は少し冷静になりましたが、このころこれに触れることは、私にとって、とても苦しいことでした。
開き直った文になってますけど、一番落ち込んでたのは私ですから。

でも、理解して励まして下さった方や、そういうお便りやメールもたくさんいただきました。
みなさん、その節はどうもありがとうございました。