宮殿とモスクの至宝展の感想
日記 05,10,23

イスラム展というと、もっと怒涛の宝石攻撃かと思ったのですが(こないだのトルコ展はそういう感じでした)、
今回のテーマは、
デカもの陶器タイル絨毯織物真鍮細工
それから
イスラム書体、といったところでした。

所蔵している博物館を改装するので、そのあいだせっかくだから世界巡業で稼いで来いやと送り出された文物は、
普通こんなの巡業展で持ち出さないよめんどくさいからというような、
でっけーサイズのものが多かったです。
火事になったとき持ち出した暖炉? 家が燃えてるときにこのでかい暖炉まで持ち出したの? 余裕だね。
おおー、トゥルイが親父よりも先にちょんちょんっと登っちゃった説教段ってのはこういうのか!
いきなりそういう見方か島崎。もちろんだとも。
これからこの辺略奪に行かないといけないから、ターゲットの形がわかってありがたいぞ。
まあ主にサファビー朝とオスマン朝の物で、モンゴルよりちょっと後でしたけど。

エナメルで装飾されたガラスランプや、ラスター彩陶器など、きれいな割れ物もたくさん。
普通こういう展示会では、中国渡りの青花磁器を持ってくることが多いけど、
今回来てたのは本当にイスラム圏作りの陶器でした。
色合いは白地にコバルトの青花ふうで、最初は磁器かと思ったほど。

方位計やアストロラーベ(天体観測儀)の細かく正確な線刻は見ていてうっとりv
すごく細い線が正確に引かれていたから薬剤腐食かと思ったけど、鏨(たがね)彫りみたいです。
線の断面はV字になってたし、目盛りなど細かい線には鏨のメリハリがあったし。
でも、槌で打ってあんな細い均一の線が彫れるものですかね。
人間業の驚異なのか、それとも何か特別な道具があるのかも。

半分過ぎくらいまで見たところで講義の時間になったので、切り上げて講堂に移動。
講義は
「イスラム世界の染織、絨毯からカフタンまで」・・・眠かったですυ
1時間半もあるお話だけど、最初の1時間はイスラム総論だったから・・・
そんな話はいいんだ、教科書読むから。教科書に載ってない突っ込んだ話が聞きたかったんだ。
最後の30分の絨毯やカフタン(スルタンの上着)のスライドラッシュは見ごたえがあったけど、
それまでに蓄積した眠気を吹き飛ばすのに一苦労でした。

戻ってまた展示の続き。
チェルシー絨毯でっかーい。幅3メートル、長さ5・5メートルくらいのが何枚も。
吊るすには上の空間が足りないので、斜めの台にのせてありました。

たっぷり堪能し、いろいろ役に立ちそうだったので図録を購入することに。
友達にも頼まれたので2冊、といったら、Sさんに「図録を2冊?! かなり重いですよ!」と驚かれました。
そらそうだ・・・でも、考えてなかったυ
他にも本とかオリーブ石鹸とか買ったので、すっかりずっしり。
でも楽しい一日でした。
普段は博物展は一人で行くんですが、(時間かけてじっくり見るから、人と行くとペースが合わなくて)
語り合える友達と行くのもなかなかいいものですね♪