四皇子便箋

チンギスハーンの四人の皇子。
彼らの子孫は「黄金氏族」として、大ハーン位の継承権をもつ、もっとも高貴な血筋とされる。

    長皇子ジュチ 
出生の関係もあり、すっかりおとなしく育ってしまった優しいお兄ちゃん。
戦争ヘタって話もあるけど、征西前にチンギスが師団長として使ってた身内は彼だけなので、特にヘタって事はないだろう。辺境の民の平定順撫なんてやらせると完璧にこなして来るが、(フツーさせるかハタチの初陣でそんなデリケートな事をυ)征西での屠城殲滅戦なんていうと、とたんに切先の鈍る感がある。殺しや破壊が嫌いなのに、無理して作戦指揮取ったりしてたから、身体壊して早死したりしたのかなあ(泣υ)
彼を始祖とするキプチャク汗国は、その後長くロシアの地に栄えた。

    四皇子トゥルイ 
末子相続の伝統のあるモンゴルでは、有力な後継者候補と見られていた四男。軍事指揮能力は兄弟一で、(そもそも戦争好きなんだこの人は)諸皇子家の中では最強の軍事力を継承し、チンギスの死後は2年も監国として国政を運営、実力も十分であったが、急激に膨張した帝国の主には調停能力を重視したチンギスの意向を尊重、オゴディにあっさり大ハーン位を譲り、バックアップに回った。・・・ただ単に前線に出たかっただけかも(笑υ)
彼はオゴディより先に亡くなるが、(こいつも酒の飲みすぎじゃ)その後大ハーン位は彼の系統に移った。モンケやフビライの父。

    二皇子チャガタイ
きっちりした性格で、バリバリの原則主義者。正義漢すぎて人を許せない所があり、功臣諸将ともしょっちゅう諍いを起こしていたらしい。厳格な性格を見込まれ、チンギスから法(ヤサ)の番人を仰せ付かる。
機動力が命のモンゴル軍を指揮して「兵は速きを持って尊しとす」を堅持している彼は(いやもちろん軍事的に非常に正しいのだが)、長兄ジュチの後々の事まで考えてなるべく無傷で城を落とそうとする姿勢が理解できず、真正面から対立してしまう。
チャガ「なにチンタラ殺ってんだよ、のろま!!」
ジュチ「死体と瓦礫の山を手に入れたってしょうがないだろう!」
どっちも性格真っ直ぐだから、テキトーに誤魔化すって事が出来なくてさ・・・

    三皇子オゴディ
上二人が仲悪いので、すっかり調整役が板についてしまった三男。まあ、チャガとつるんで歩いてりゃ、「まぁまぁまぁυ そうだ、こないだこんな面白い事があったんだよー♪」と、場のとりなしの才能を思わず磨いてしまった彼の気持ちもわかる。その調整能力を買われて二代目大ハーンになれたんだから良しとしよう。もともと冗談とおしゃべりの好きな、人好きのするタイプだったらしい。
死ぬのがあと二年遅ければ、モンゴルのヨーロッパ遠征軍は大西洋に達していただろうと言われている。ちょっとは節制しろ大酒飲みがυ

上の、二人づつの2枚がクラフト紙にあずき色のインク、
下2枚がコミック紙グリーンに緑のインクです。