ベトナム 米輸出契約再開も最低輸出価格設定 米価低落の希望を打ち砕く
08.6.12
ベトナム政府が18日、4月初めからの米輸出新規契約の禁止を解除した。しかし、同時に、新規契約に際しての最低輸出価格をトン当たり800ドルに定めた。また、今年の輸出量を350万トンまでに限定するという定めも堅持する。これにより、1年前の3倍以上にも跳ね上がった国際米価もベトナムの輸出再開で大幅に下がるだろうという希望は、完全に打ち砕かれた。
ベトナムは世界第二の米輸出国である。その最低輸出価格は、今後の米輸出価格の最低ラインとなるであろう。18日に決定したタイ標準米の今週の輸出価格は先週を僅かに上回るトン当たり872ドル、先月末から3週続いた下落傾向に歯止めがかかった（国際米価格の最近の推移）。同日、フィリピンはベトナムと、トン当たり940ドルで60万トンを輸入する政府間契約に調印した。
カンボジアは禁輸を解いたものの、インド、中国、エジプトなどの主要輸出国はなお輸出規制を続けている。今年初めの寒波で大幅減収が予想されたベトナムの収量は予想外に多く、輸出目標の400万トンへの引き上げも可能といった観測はある。それでも、東アジア諸国の新米が出回る10〜11月まで、国際米価が大幅に下落することはありそうもない。
Vietnam move hits hopes of cheaper rice,Financial
Times,6.19,p.2(Web:Vietnam
move hits hopes of cheaper rice,FT.com,6.18)
RP secures Vietnamese rice via gov’t-to-gov’t deal,Business World,6.19
http://www.bworldonline.com/BW061908/content.php?id=004
Rice crop fares well despite last year's harsh winter spell,Viet Nam
News,6.18
http://vietnamnews.vnagency.com.vn/showarticle.php?num=01AGR180608