フィリピン 肥料価格高騰でトウモロコシ減産の予想 農家が肥料を買えない

農業情報研究所(WAPIC)

08.6.27

 肥料価格の高騰のために、フィリピンの今年のトウモロコシ生産目標が達成できそうにない。

 今年は、去年よりも18%多い796万2000トンが生産されると期待された。ところが、トウモロコシ農民からの報告によると、価格が高騰した肥料を手当てできないために、第二期(6-9月)の作付面積は第一期(4-6月)の半分ほどにしかならず、目標に届きそうもない。

 肥料は石油価格上昇で大きな影響を受けている。特に石油ベースの無機肥料の価格が高騰している。

 6月第1週時点で見ると、尿素の全国平均価格(1袋=50kg当たり)は、昨年1月の1036.65ペソから1769.28ペソ、硫安は725.94-1013.104ぺソから973.26-1878.46ペソ、燐酸アンモニウムは956.02ペソから1822.76ペソ、カリは1102.94ペソから2912.04ペソ、燐酸2アンモニウムは1645.52ペソから2912.04ペソに上がっている。

 トウモロコシ減産で、トウモロコシ農家だけでなく、畜産・養鶏農家も影響を受けることになる。

 2008 corn production target ‘in danger’,Business World,6.27