小麦殺しサビ病菌・Ug99に変異株 抵抗性品種も壊滅させる恐れ

農業情報研究所(WAPIC)

10.6.2

 1999年にウガンダで発見され、世界の小麦生産に破滅的影響を与えかねないとされる小麦サビ病菌・Ug99のいくつかの新たな株が南アフリカで発見された。

 これらの株は、世界の小麦育種計画で広く使用されている二つの重要なサビ病抵抗性遺伝子に打ち勝つ能力を持つうえに、風で急速に移動、アフリカ中に簡単に広がる。殺菌剤での防除は可能だが、この方法は小規模農民にはコストが高すぎる。

 さらに、現在栽培されている世界の小麦の90%はもともとのUg99に対する抵抗性も持たないことから、新たな株が世界に広がれば世界的食料危機にもつながりかねない。

 国連食糧農業機関(FAO)のデビッド・ホドソン氏は、もともとのUg99は恐れられたほどには攻撃性を増さなかったように見えるが、新たな株は世界中の共同研究が取り組むべき重大問題になると言っているそうである。

 AFRICA:Small Scale Farmers Vulnerable to New Wheat Fungus,IPS,5.30
 http://www.ipsnews.net/news.asp?idnews=51635
 GLOBAL: Mutant wheat killer on the prowl,IRIN,5.26
 http://www.irinnews.org/Report.aspx?ReportId=89263
 Virulent wheat fungus invades South Africa,Nature News,5.26
 http://www.nature.com/news/2010/100526/full/news.2010.265.html
 Fungus threatens to destroy wheat harvest ,Business Daily,6.2
 http://www.businessdailyafrica.com/Company%20Industry/Fungus%20threatens%20to%20destroy%20wheat%20harvest/-/539550/930342/-/cfk08a/-/index.html

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