農業情報研究所>農業・農村・食料>食糧問題>ニュース:2014年月8月16日
日本の食料高騰―そのA―私の間違いでした
一昨日、OECD諸国の中で突出した日本の食料高騰の理由は、円安と消費税率引き上げ以外考えられないと書いた(日本のみ 急騰する食料品価格 円安、消費税 それでも動じない?日本人)。今日はそれを若干補足してお こうと思ったのが・・・。
下の二つの図から、今年4月の消費税3%引き上げの影響は明瞭である。
消費税引き上げに先立つ1年間ほどの小麦粉、食パン、ゆでうどん、牛乳などの上昇傾向が輸入に頼る原材料や生産資材の国際価格上昇によるものか、円安によるものかは微妙であるが、三つ目の図が示すところからして、このゆっくりした上昇傾向は、2012年後半に起きた国際価格の急騰よりも、同時に起きた半年間以上にわたる急激な円安の進行を反映したものと見るのが妥当であろう。
ただ、前記の記事で、「それでも国民の半数以上が安倍内閣を支持している(という世論調査結果がある)。日本人、ずいぶん豊かになったものだ」と書いのは「私の間違い」でした。昨夜NHKテレビを見ていたら、8月15日が何の日か知らないばかりではなく、この「終戦の日」まで日本が戦争していた相手国の名前すら知らない若者が半数にもなるというインタビュー結果を伝えていた。えー!アメリカ!そんな声さえ聞かれた。四六時中スマホゲームに熱中しているのだからそれも当然かというのが感想だ。毎日乗る三鷹―水道橋間の車中でも、新聞どころか本を読んでいる人さえ、圧倒的少数派だ。それで、円安とか、消費税増税とか、集団自衛権とか、非戦とか、脱原発とか、知るはず、分かるはずもない。世間の情勢を見る目も、聞く耳も持たないのが国民の半数にもなるとすれば、「国民の半数以上が安倍内閣を支持している(という世論調査結果がある)」などといきり立つ方が認識不足だ。こんな記事を書くのもこれでおしまいと言うしかない。