イギリスの有機食品販売 経済悪化で初めて減少 

農業情報研究所(WAPIC)

10.4.13

 毎年二桁成長を続けてきたイギリスの有機食品・飲料、その他の有機製品の売上げが、2009年、前年に比べて初めて減少した。この20年で最悪の経済状況で消費者の財布のひもがかたくなり、値段の高い有機品を買わなくなったためという。宅送有機野菜・果実ボックスは9.8%、スーパーの有機商品販売は12.2%、農家や健康食品店での販売は17.7%も減少、全体として12.9%の減少となった。

 ただし、これが有機製品の本格的退潮につながるのかどうかは定かでない。前年に比べて減ったとはいえ、1999年に比べると3倍、5年前に比べても50%多い。有機市場で最大のシェアをもつ3大スーパー―センズベリーズ、テスコ、ウエイトローズ―の売上げは3.5%落ちただけだ。テスコの有機野菜売上げは、1年以上の後退ののち、増加した。有機健康・美容製品の売上げは増加が続いており、30%も増加した。

 野菜・果実ボックスの最大の供給者は将来を確信している。売上げは過去2年、着実に増えてきた、景気後退の影響は、国内の一部を除けば、大したものではないと言っているそうである。

 Organic sales slump for first time as recession takes a bite out of market,The Guardain,4.12
 http://www.guardian.co.uk/environment/2010/apr/12/organic-food-recession-shopping