中国黒竜江省 ロシアに43万ヘクタールの巨大農地を確保

農業情報研究所(WAPIC)

10.5.29

 ロシアとの国境沿いにある中国最大の穀物生産地・黒竜江省が、ロシア領内の42万6667ヘクタールにも及ぶ農地を借りた。省農業委員会が発表したもので、省は農業、育種、農産加工などでロシアと協力してきた。国境の町、牡丹江市だけでも、昨年同期に比べて42%も多い14万6667ヘクタールの農地をロシア領内に持つことになる。市は、ロシアに16の飼料工場と脂質加工工場も持つという。

 NE China province leases land, grows crops in Russia,xinhua,10.5.29
 http://news.xinhuanet.com/english2010/china/2010-05/29/c_13322170.htm

 先ごろ、重慶穀物グループがブラジル北西部で10万ヘクタールの農地を取得、中国とブラジルの市場に向けて年25万トンの大豆を生産するつもりと発表したばかりだ(La Chine aime le Brésil,Usine Nouvelle,10.4.23)。中国政府は、主要食料のアウトソーシングはしないと主張しつづけてきた。しかし、中国の食料アウトソーシングがいよいよ本格化してきたと考えざるをえなくなった。