英国:羊のBSEへの対処プランを公表

農業情報研究所(WAPIC)

2001.9.28

 マスコミ報道によると、英国政府は、最悪の場合には4000万頭(口蹄疫による処分のほぼ10倍)にのぼる羊の処分を含む羊のBSE(牛海綿状脳症、狂牛病)対処プランを発表した。これは、昨年10月に公表された狂牛病危機に関する包括的レポートによる批判への回答の一つである。

 現在までのところ、羊のBSEは発見されていない。しかし、狂牛病が人間に移るなどとは考えられないとして対策を怠った前保守政権の轍を踏まないように、「予防原則」に基づく対処方法の公表となったものである。

 プランは、BSEが羊に移る理論的可能性は否定できないと警告し、羊のBSEはスクレイピーと同様に振る舞うであろうから、羊間で伝達される(水平感染)可能性があるという。

 サーベイランス計画により、スクレイピーの羊の脳を検査することでBSEの兆候がないかどうか調べられている。しかし、今までのところ、十分な数のサンプルが集まっていない。プランによると、それはスクレイピーがすべては報告されていない可能性があること、報告されたケースが必ずしも検査に適さないこと、BSEとスクレイピーを区別する迅速な生化学的方法が十分に開発されていないことによるとしている。

Up To 40 Million Sheep Could Be Killed If BSE Is Found,The Guardian,01.9.28
BSE threat to sheep tackled,BBC News Online,01.9.28
National cull if sheep get BSE,Farmers Weekly Interactive,01.9.27

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