農業情報研究所


イギリス:海綿状脳症政府諮問委員会(SEAC)、会議を公開へ

農業情報研究所(WAPIC)

02.4.15

 「ガーディアン」が伝えるところによると、BSEに関する政府諮問委員会(SEAC)は、今秋から会合を公開の場で行なう。公表前に見られる科学的ペーパーと営業上の機密となりうる情報だけが非公開で論議されることになる。

 この委員会は1990年に設置されたが、多くのアドバイスは内密のものであった。1996年にBSEとvCJDの関連性が発表されて以来、声明の公開、記者会見の開催、会合の議事録の公表など、変化は始まっていた。しかし、これは閣僚やトップ官僚に知らせた後にのみ行なわれてきた。一昨年秋のBSE調査報告(フィリップス委員会報告)は政治家・科学者・官僚はリスクについてもっとオープンでなければならないと述べていた。 人間の健康へのリスクは1996年のBSE発見以来存在したが、疑念が科学・政治機関により公式に認められたのは10年後のことであった(参照:北林寿信「EU諸国はどう対応してきたか」天笠啓祐・郡司和夫・魚住道郎・北林寿信・増井和夫・安田節子『肉はこう食べよう 畜産はこう変えよう BSEを乗り越える道』コモンズ、2002年3月 第4章)。

 SEACのこの決定は食品基準庁(FSA)に倣ったものである。

 BSE advisers to meet in public in anti-secrecy drive,Guardian Unlimited,4.15

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