農業情報研究所
イギリス:vCJDのケースは増加傾向にあるがなお少数
農業情報研究所(WAPIC)
02.7.12
7月9日、英国クロイツフェルト・ヤコブ病サーベイランス・ユニットが「第10次年次報告・2001年」を発表した(TENTH ANNUAL REPORT 2001 )。
報告によれば、BSEが人間に伝達したとされる変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)による死者は、今年1月末で104人となり、罹患者数総数は114人となっている(6月28日現在では、それぞれ115人、124人である→英国における新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)患者数(2002.6.28現在))。最初の発生以来、統計的には、発生数は年21%、死者は年23%の率で増加しており、年々の増加傾向が続いている。今年の死者数は32人になると予想される。
北部(スコットランドや北イングランド)で発生率が高い傾向も継続している。1991年に北部に住んでいた人々の間での発生率が高いという。統計的に有意な「クラスター」(集中的発生地域)はレスターシャー県であり、ここでは1980年代に肉屋により使用された技術的調整過程で筋肉が脳組織に汚染された可能性があるという。
しかし、全体としてみれば、罹患者総数はなお少数と強調されている。