農業情報研究所


イギリス:子供の手術のために米国血漿を輸入へ

農業情報研究所(WAPIC)

02.8.10

 8月16日の「ガーディアン」紙によると、乳児と子供のための不可欠な手術には、米国から輸入された血漿を利用することになるという。血液による狂牛病伝達の可能性が従来考えられていた以上に高そうだという最近の研究(輸血によるvCJD感染リスク、予想以上に高いという研究)を受けての措置である。

 この措置は1996年以後に生まれた子供のために導入される。これらの子供は、96年のルールの強化により、食品を通して変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)にかかる可能性が非常に低いと考えられる一方、vCJDの潜伏期間は長く、これらの子供は、もし手術が成功すれば長く生きることができると考えられるからである。保健相は、人間の血液を通してvCJDが伝達される明確な証拠はないが、予防的措置を取るのが正しいと言っている。

 血友病の治療のための血漿製品の輸入やvCJDのキャリヤーとなる可能性が最も高いと考えられていた白血球除去など、血液を通してのvCJD感染を予防するための従来の措置に、この新たな措置が追加されることになる。

 この血漿は、大量の輸血を必要とする患者に抗体や不可欠なミネラルを提供する。また、未熟児や心臓手術、あるいは肝移植のためにも使われる。

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