アイルランド 米国からの配合飼料原料に動物の骨

農業情報研究所(WAPIC)

04.12.3

 アイルランドで、牛の配合飼料に使われる米国からの輸入飼料原料(トモロコシ/グルテン)に動物の骨が発見された(Department has to extend recall of contaminated feed,The Irish Times,12.2)。11月12日に入港した4,676トンの荷に動物の骨が混じっていることが検査で分かったという。さらに、11月9日に入港した1,845トンの荷への混入もはっきりした。一部は配合飼料工場に出荷済みで、回収を急いでいる。

 報道では何の骨か分からないが、農業食糧省スポークスマンは動物にも人間にも無害と言っている。しかし、肉骨粉の飼料利用は全面禁止されているから、この原料の飼料配合は当然違法となる。

 日本でも最近、米国から輸入されたアルファルファ乾牧草への哺乳動物の骨の混入が発見されている(農水省:輸入粗飼料への異物混入について)。米国の飼料管理、輸出管理はどうなっているのか、輸出飼料のことだけなのか。徹底的調査と輸入管理の徹底が必要だ。輸出管理がデタラメだとすると、その前に発覚した輸入豚肉中への牛肉の荷の混入も、米国大使館の説明通りに偶然の手違いなのかどうか、疑いたくなる。