18例目、今年4例目のBSE確認 弱齢化と発見ペースが加速?

 農業情報研究所(WAPIC)

05.5.13

 厚労省が12日、国内18例目のBSE確認を発表した。飼育地は北海道砂川市、1999年8月31日生まれ、68ヵ月齢(5歳8ヵ月)のホルスタイン雌という。日本農業新聞によると、「10日に早来町の食肉処理場で起立不能の病畜としてと畜された」というから、EUならば「正常なと殺に出されたが生前監視で病気は発見された」リスク牛に分類されるべき牛であろう。これまでに確認された感染牛の出生・飼育県と出生年月・生後月齢は下表のとおり(すべてホルシュタイン種)。

最終確認年月日

確認例の出生・飼育県

出生年月と確認時の生後月齢

01.09.21

北海道・千葉

96.03、66

01.11.21

北海道

96.04、67

01.12.02

群馬

96.08、68

02.05.12

北海道

96.03、71

02.08.23

神奈川

95.12、80

03.01.20

北海道・和歌山

96.02、81

03.01.23

北海道

96.03、79

03.10.06*

栃木・福島

01.11、23

03.11.04**

兵庫・広島

02.02、21

04.02.22

神奈川

96.03、95

04.03.09***

北海道

96.04、95

04.06.13

熊本

99.03、62

04.09.23

奈良

96.02、103

04.10.14***

北海道

00.10、48

05.02.26*** 北海道 96.08、102
05.03.27 北海道 96.03、108
05.04.08 北海道 00.09、54
05.05.12 北海道 99.08、68

*非定型BSE、去勢雄ホルスタイン、**定型、去勢雄ホルスタイン,***死亡牛

 北海道生まれの牛としては11例目のBSEとなる。出生年別では、95年12月−96年8月が12頭、99年3−8月が2頭、00年9−10月が2頭、肉骨分全面禁止後の01年−02年が2頭となる。95-96生まれのBSEは減っていくだろうが(プリオン専門調査会は、と畜時に発見されるのを17頭と予測した)、その後の生まれのものについては未だ全然予測がつかない。

 今年は2月以来、毎月1件の割合で確認されているが、このペースが続くのだろうか。この1年を取れば、半数以上が99年、00年生まれであることも気になる。また、今年になっての4例の確認は、アイルランド(25)、スペイン(16)、フランス(15)、ポルトガル(13)、ドイツ(11)、ポーランド(11)に次いで多く、イタリア(3)、チェコ(2)、スイス・カナダ・ベルギー(各1)を上回る(⇒狂牛病確認(報告)件数世界2005.5.13更新))。