米国農務省 今週から健康な牛のBSE検査を開始?

農業情報研究所(WAPIC)

05.10.4

  米国のCattleNetwork.comによると、米国農務省(USDA)が今週から健康な牛のBSE検査を始めるかもしれない。ただし、ロジスティックと産業との交渉でさらに延びる可能性もあるという。健康な牛を2万頭検査するというのは、ベナマン前農務長官の1年も前の約束だが、それを漸く実現するということらしい。

 USDA May Begin BSE Tests On Healthy Cattle,CattleNetwork.com,10.3
 http://www.cattlenetwork.com/content.asp?contentid=10648

 この報道によると、先週末、食品安全検査局(FSIS)が自局の検査官に、USDAの他の部局、つまりBSE検査を担当する動植物保健検査局(APHIS)の努力[健康な牛のBSE検査]で役割を果たす準備をせよと指示した。この指示は、APHISが一見健康に見える成牛からの検査標本の選別と収集の全側面に責任を負うと述べている。

 USDA担当官[匿名]は、検査結果が陰性ならば、検査された牛の肉は食料として利用できる、検査計画に参加する生産者には1頭当たり200ドルの補償金が支払われると語ったという。

 2万頭の検査にどれくらい時間をかけるかについては言及がない。どうあれ、2万頭の一時的検査では、食品安全上の意味はほとんどないし、サーベイランスとしての意味もほとんどない。

 USDAの多くの官僚は、健康に見える牛2万頭の牛の検査は時間とカネの無駄だと信じているという。