国内22頭目のBSE牛の飼料に肉骨粉入り補助飼料 感染源究明に一筋の光?

農業情報研究所(WAPIC)

06.2.9

 国内22頭目の狂牛病(BSE)牛が家禽・豚・牛由来の肉骨粉を含む補助飼料を与えられていたことが分かった。この飼料はCPサプリメントと呼ばれるもので、製造・輸入元は(有)竹田運送、販売元は(株)丹波屋という。これは今日の農水省報道発表が明らかにしたものだ。

 http://www.maff.go.jp/www/press/cont2/20060209press_2b.html

 大部分の狂牛病は感染動物の肉骨粉を含む飼料を通じて伝播・拡散したものとする通説に従えば、この飼料はこの牛の最も有力な感染源と 見ることができよう。確定的結論は含まれていたに肉骨粉の由来の詳細な調査を待たねばならないが、わが国狂牛病の感染源が初めて確認されることになるかもしれない。

 ただ、同じ2000年・北海道生まれものも含む21例目までのすべてに牛の調査で、このような飼料が与えられたことは確認されていない。この飼料は患畜が1歳になるまでの00年9月から01年9月の間に与えられた飼料というから、 飼料への肉骨粉利用の法的禁止(2001年10月)以前に与えられたことになる。この農家だけがこの飼料を使っていたというのは不自然に見える。

 他の患畜が与えられていた飼料の再調査を行う必要もあるのではなかろうか。それらにもこの飼料が与えられていたとすると、この飼料が感染源となった可能性は一気に高まる。 そうはならないとしても、これらの調査により感染源究明の新たな糸口が見つかるかもしれない。いずれにせよ、感染源究明への道に一筋の光が見えたと言えないだろうか。