クロアチア 狂牛病の疑い濃厚な牛を発見 確認されれば同国初のケース

農業情報研究所(WAPIC)

06.2.20

  クロアチアで狂牛病(BSE)を疑われる牛が発見された。もし確認されれば、同国で初めてのBSEのケースとなる。同国農相が16日、「不幸にして、1頭の牛に十分に根拠のあるBSEの疑いがあると報告しなければならない」と語ったという。農相によると、東部の民間農場の5歳の牛に対する3回の迅速検査で陽性の結果が出た、確認のために、直ちに英国ウエイブリッジ研究所に脳サンプルを送るという。結果は今週中に分かる。

 Croatia Says Finds Likely BSE in Dead Cow,Planet Ark,2.17Reuters
 http://www.planetark.com/dailynewsstory.cfm/newsid/35152/story.htm

 BSE strikes in Croatia,Food and Drink Europe,2.17
 http://www.foodanddrinkeurope.com/news/ng.asp?n=65910-bse-croatia-disease

 この牛は13日にと殺されるまで、BSEの症候を示すことはなかったが、2001年以来、EUに倣って行われてきた30ヵ月以上の通常と殺牛全頭検査の枠内で発見された。BSE発見のためにこのような検査システムがいかに有効であるかを示 す一例である。

 クロアチアは、1997年以来、肉骨粉利用を禁止してきた。しかし、2002年に発表されたEU科学運営委員会の地理的BSEリスク(GBR)評価は、1992年以来重大なBSE侵入リスクに曝されてきたが国内拡散防止システムは極めて脆弱で、1997年以来のレンダリングの改善によってBSE病原体のリサイクルが減ったとしても、1頭以上の牛が感染した可能性が高い(GBRレベルV)としていた。

 http://europa.eu.int/comm/food/fs/sc/ssc/out272b_en.pdf

 類似の評価を受けながら未発生で、ヨーロッパ並みのBSE検査が行われていない多くの国(レベルVでは、メキシコ、南ア、チリなど)がある。