スウェーデン 初の狂牛病発生の疑い

農業情報研究所(WAPIC)

06.3.1

 スウェーデン当局が一次検査で、国産牛に狂牛病(BSE)を疑われるケースを発見した発表した。この牛はスウェーデン中部の12歳の牛という。確認のための検査標本が英国の研究所に送られた。結果は14日以内に分かるという。

 スウェーデンは狂牛病が発見されていない数少ない欧州諸国の一つで、旧EU15ヵ国では唯一の国だ。2001年から2003年までに一次検査で陽性反応が出た牛は10頭に上るが、いずれも最終的にはシロと確認された。新たなケースもシロとなるかもしれない。もしクロとなれば、国で初めての狂牛病ということになる。

 Sweden Reports Suspected Case Of Mad Cow Disease,Cattle Network.com,2.28(AP)
 http://www.cattlenetwork.com/content.asp?contentid=19949

 なお、欧州食品安全機関(EFSA)は、同国の地理的BSEリスクのレベルを、国産牛がBSE病原体の感染している(発症または潜伏の段階で)ことはありそうもないが、その可能性は排除はできないレベル(レベルU)と評価している。これはコス・タリカ、ニカラグア、エル・サルバドル、ノルウェーなどと同じレベルである(→欧州食品安全庁、新たに3ヵ国のBSE地理的リスク評価を公表,05.3.29)。