国内24例目の狂牛病肉用繁殖牛の飼料が判明 代用乳に動物性油脂

農業情報研究所(WAPIC)

06.4.27

 国内24頭目の狂牛病(BSE)患畜、佐賀県で飼育されていた繁殖用肉用牛が1歳になるまでに給与されていた飼料の内容が明らかにされた。

 農水省報道発表:BSE患畜(24例目)に関する情報(06.4.25)
 http://www.maff.go.jp/www/press/cont2/20060425press_2.html

 22例目の唯一の例外を除く今までのケースと同様、肉骨粉が給与された形跡はない。多くの配合飼料の原材料は不明だが、原材料がはっきりしている代用乳用配合飼料には、これまで同様、動物性油脂が含まれる。しかも、その製造・輸入元もこれまでと同じ(株)科学飼料研究所だ。

 もし、生後間もない間に食べた病原物質を含む飼料が感染を生むと前提するならば、日本のこれまでの狂牛病感染源は動物性油脂を含む代用乳というほかないように見える。

 子牛から母乳を取り上げる代用乳の使用は、肉骨粉の使用とともに、効率最優先の集約酪農を最もよく象徴する慣行だが、母乳だけでは栄養が不足すると、肉用牛哺乳子牛の育成にも使われている。