国内27頭目の狂牛病患畜の疫学調査結果発表 すべてに共通な動物性飼料原料は動物性油脂

農業情報研究所(WAPIC)

06.6.6

 農水省が国内27例目の狂牛病(BSE)患畜に関する疫学調査第2報を発表した。

 BSE患畜(27例目)に関する情報(BSE27例目の疫学調査第2報)

 患畜が1歳になるまでに与えれた飼料には、渇ネ学飼料研究所高崎工場製造の代用乳・ミルフードAスーパーとホクレンくみあい飼料葛路西港工場製造のほ乳期子牛育成用配合飼料・ミルフードBグリーンが含まれる。

 前者の原材料には、脱脂粉乳、濃縮ホエー蛋白、血漿蛋白、乾燥ホエー、カゼイン、動物性油脂、発酵乳粉末、卵白粉末、後者には動物性油脂と魚粉の動物性原料が含まれる。肉骨粉は含まれていない。

 与えられた飼料が不明な3例(8、9、10例目)を除くこれまでの24例中、17例(1、2、4、5、6、7、11、14、15、16、17、19、20、22、23、26、27例目)がミルフードAスーパーを与えれている。これらすべてに共通する動物性原料は、脱脂粉乳、濃縮ホエー蛋白、乾燥ホエー、血漿蛋白、動物性油脂、卵白粉末である。

 ミルフードBグリーンを与えられていたのは6例(1、2、13、16、23、27例目)で、これらに共通の動物性原料は魚粉と動物性油脂である。

 これ以外の与えられた代用乳には、ピュアミルク:渇ネ学飼料研究所高崎工場製造(2、3、12例目)、カーフトップ:全酪連関東工場(12、25例目)、ザ・カーフサックル及びザ・サワーサックル:日清製粉樺m多工場製造(18例目)、サツラクニューカーフミルク:全酪連関東工場製造(21例目)、モーレット特Aソフト:渇ネ学飼料研究所高崎工場製造(24例目:肉用牛)がある。最後のものを除くすべてに共通する動物性原料は、脱脂粉乳、血漿蛋白、乾燥ホエー、動物性油脂である。最後のものを含めると、すべてに共通するのは脱脂粉乳と動物性油脂だけである。

 ミルフードBグリーンに準じる与えられて育成用配合飼料には、くみあいEXモーレット:関東くみあい化成工業叶ヤ城工場(3例目)、マンナクラブ:苫小牧鞄マ小牧工場製造(20例目)がある。これらに共通する動物性原料は動物性油脂だけである。

 肉骨粉が与えられていたのは22例目だけだった。

  しかし、代用乳以外はすべての患畜に与えらたわけではないから、すべての患畜が与えられた動物性原料は脱脂粉乳と動物性油脂だけということになる。肉用牛の例を除けば、これに血漿蛋白と乾燥ホエーが加わる。

 いかなる予断もするつもりはないが、狂牛病が動物性原料を含む飼料を通じて感染すると前提すれば、感染源調査がこれらに焦点を当てるべきことは明らかである。それらが感染源でないとはっきりすれば、植物性飼料も含めた交叉汚染の可能性やその他のミステリアスな感染源を疑わねばならないことになる。