韓国の米国産牛肉輸入再開決定、不可避な骨断片混入への対処方法は未解決

農業情報研究所(WAPIC)

06.9.9

 韓国が米国産牛肉の輸入再開を決定した。

 米国産牛肉の輸入再開確定、来月初めにも流通 聯合ニュース 09.9.8
 http://japanese.yna.co.kr/service/article_view.asp?News_id=022006090801600

 とはいえ、なお問題が残っているようだ。これを歓迎するジョハンズ米農務長官の声明も、解決されねばならない重要な技術的問題がある、これらの問題に取り組むために韓国と協働を続けると述べている。

 Statement by Agriculture Secretary Mike Johanns Regarding U.S. Beef Trade with Korea,9.7
 http://www.usda.gov/wps/portal/!ut/p/_s.7_0_A/7_0_1OB?contentidonly=true&contentid=2006/09/0341.xml

 米国側が最も恐れているのは、小さな骨の断片が見つかった場合に、輸入再停止になるのではないかということのようだ。韓国が輸入を許すのは30ヵ月未満の牛の脱骨肉だけだが、このような場合にどうするか、未だ両国間の合意ができていない。マスコミ報道によると、匿名の一米農務省担当官は、骨の断片に関する協定の欠如が米国の輸出を妨げることはないだろう、小さな骨の断片は普通の牛肉貿易では不可避と一般的に考えられていると言う。しかし、産業代表者は、この問題は、香港で起きたように、韓国への輸出を途絶させると信じているという。

 US Wants S. Korea Pledge Regarding Beef Bone Fragments,Cattle Network,9.8
 http://www.cattlenetwork.com/Content.asp?ContentID=66844

 この問題に韓国がどう対応するかが注目される。こうした一片の小さな骨の混入も許さないと決めれば、輸入を再開してもすぐに再停止が起きるだろう。