カナダ生まれの牛10例目の狂牛病確認 アルバータの非去勢雄牛

農業情報研究所(WAPIC)

07.2.8

 カナダ食品検査局(CFIA)が7日、アルバータの非去勢雄牛に狂牛病を確認したと発表した。暫定的情報では、この牛の年齢は以前にカナダで発見されたケースの年齢の範囲内と見られる。これは、この牛が、恐らく生まれてから1年以内に非常に少量の感染性物質に暴露されたことを示唆するという。この時期に与えられた飼料と当時の同居牛を確定するための疫学調査が進行中。

 この牛は、今までに発見されたすべてのケースと同様に、国家サーベイランス計画により農場で発見された。高リスク牛集団*を標的とするこの計画で2003年以来15万頭ほどを検査してきた。CFIAは、このサーベイランスの結果はカナダのBSE発生率が極度に低いことを反映すると強調している。

  CFIA:BSE CONFIRMED IN ALBERTA,07.2.7
  http://www.inspection.gc.ca/english/anima/heasan/disemala/bseesb/ab2007/9notavie.shtml

 これまで、カナダ生まれの牛9頭に狂牛病が確認されており(うち1頭は米国・ワシントン州で発見されたアルバータ生まれの牛)、今回の確認で10例目となる。その他、カナダでは1993年に英国からの輸入牛1頭にもBSEが確認されている。

 *BSEに合致する症候を示す全年齢の牛、30ヵ月齢以上の”死んでいるのが発見された牛”・歩行困難な牛(ダウナー)・緊急と殺に出された牛・と殺に送られて生前検査で病気が発見された牛。
   現在までの検査数と検査結果⇒http://www.inspection.gc.ca/english/anima/heasan/disemala/bseesb/surv/surve.shtml#num

 カナダ生まれの牛の狂牛病確認例

 

確認年月

発生地域(出生地域)

畜種

年齢または出生年

1 2003.05

サスカチェワン州・アルバータ州隣接地域

アンガス

8歳

2 2003.12 米国ワシントン州(アルバータ州) ホルスタイン

1997年

3  2005.01  アルバータ州 ホルスタイン

1996年

4 2005.01 アルバータ州 肉用牛・シャロレー

1998年

5 2006.01 アルバータ州 交雑種

6歳

6 2006.04 ブリティッシュ・コロンビア州 乳牛

6歳

7 2006.07 マニトバ州 交雑種

15歳

8 2006.07 アルバータ州 乳牛

50ヵ月齢

9 2006.08 アルバータ州 肉用牛

8-10歳

10 2007.02 アルバータ州 非去勢雄牛

(このほか、1993年にアルバータ州で英国からの輸入牛に狂牛病が確認されている)