日本向け米国産牛肉貨物に月齢証明のない牛タン混載

農業情報研究所(WAPIC)

07.4.6

 農水省と厚労省が6日、カーギル社・ドッジシティー工場(カンザス州)が出荷し、神戸港に到着した250箱(約2トン)の米国産牛肉貨物の中に米国農務省発行の証明書に記載がされていない牛タン(4箱)が混載されていたと発表した。3日に米国側に調査を要請したところ、6日になって当該品は日本向けではない(つまり、20ヵ月齢以下と証明されていない牛の)牛タンであり、詳細については、現在調査中であるとの報告があった。その結果、米国側による詳細な調査結果の報告を受けるまで、当面、当該施設からの輸入手続を保留することにしたという。

 米国産牛タンの混載事例について(厚生労働省・農林水産省) 07.4.6
 http://www.maff.go.jp/www/press/2007/20070406press_1.html

 2月にも米国から輸入された473箱(約9トン)の冷凍牛肉の中に衛生証明書に記載されていない牛肉(ばら肉2箱)が混載されていた事例が見つかり、これを出荷したタイソン社・レキシントン工場(ネブラスカ州)からの輸入手続を保留する措置が取られたばかりである。韓国向けでは骨入り牛肉混入で事実上輸出が止まってしまったが、米国食肉処理施設が日本向けに安定して牛肉を輸出することも難しいようだ。それだけに、月齢制限を30ヵ月以下に改めよという米国の要求もますます強まるだろう。