カナダ狂牛病集団訴訟 ケベック上級裁判所が連邦政府の狂牛病対策審理を受け入れ

農業情報研究所(WAPIC)

07.6.19

  カナダ・ケベック州上級裁判所が、ケベック農民が集団提訴していた連邦政府の狂牛病(BSE)対策をめぐる問題の審理受け入れを決めた。この集団訴訟は、連邦政府のBSE関連ファイルの管理ミスがカナダ牛産業の数十億ドルもの損害につながったと主張するケベックの2万農業者を代表して2005年に提起された。オンタリオ、サスカチェワン、アルバータでも同様の訴訟が提起されており、ケベックの判決はこれらの州にも波及する可能性があるという。

 訴状は、政府官僚がBSEに感染しているリスクが高いと判断される80頭の輸入英国産牛の追跡に失敗したと主張している。これらの牛を通してBSEがカナダに侵入、2003年5月のカナダ国産牛初のBSE発見につながったという主張であろう。訴訟は、カナダ全体で2003年以来90億ドルに達したと主張される損害の補償を求めている。

 Quebec mad cow lawsuit to set precedence for Canadian cattle farmers,Canadian Press,6.17
  http://www.canada.com/topics/news/agriculture/story.html?id=1aa4d6ea-6d10-44f9-bd8a-4f6eb295f8eb&k=61350