食糧危機の最中に穀物で豚・鶏を養う肉骨粉禁止は”非道徳” EFSA長官
08.6.3
EUの食品安全リスク評価機関である欧州食品安全機関(EFSA)のパトリック・ウォール長官が英国のタイムズ紙に対し、世界的食糧危機のなかで穀物を動物に食べさせるのは”道徳的または倫理的に正しいかどうか”疑問だ、飢えに苦しむ人々に穀物を回すために、狂牛病(BSE)防止のためのEUにおける豚・鶏飼料への動物蛋白質(肉骨粉)使用の禁止を解除すべきだと語ったそうである。
EU
food chief: lift BSE ban to cut grain prices,The
Times,6.3
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/europe/article4054169.ece
世界食糧危機は、森林・草地や土壌保全地域(米国)・環境保全のための休耕地(EU)を耕作地に引き込むことで環境を脅かし、吉兆の”もったいない”を持ち上げ、とうとう狂牛病防止・食品安全措置まで脅かし始めた。
欧州委員会は、農家が高価な穀物を買う必要性を減らすために、豚に鶏の、鶏に豚の肉骨粉を与えることを許す計画を考えている。EU長官の発言はこれを支持するものだ。
英国環境食料農村省(DEFRA)の報道官は、EFSAの公式見解を待っているところだ、「我々は、人間の健康リスクがなく、このような蛋白質の豚・鶏飼料への使用をコントロールするために、適切で有効な検査が実施されるならば、この提案を支持するだけだ」と語ったということだ。
健康が心配になるほどに肉を食べまくるのをやめ、家畜数を減らし、こうして家畜に与える穀物の量を減らすのが食糧危機を脱するほとんど唯一の道と考えていた筆者は、狂牛病をも恐れず大量の肉を食べ続ける人間 に未来はないよとつきはなすしかない。