韓国 ダウナーカウ(へたり牛)の食肉処理を全面禁止へ BSE検査も義務化

農業情報研究所(WAPIC)

09.2.9

   韓国政府が”ダウナーカウ”(自立・歩行が困難な、日本でいう”へたり牛”)の政府規制と畜場以外でのと畜を禁止する。41頭の牛が適切な検査を受けずに違法にと畜されたという8日のメディアの報道を受けたもので、農林水産食品部がこのような新たな措置を盛り込んだ畜産物加工処理法改正計画を発表した。

 現在は、怪我、難産、産褥麻痺、急性鼓脹症でへたり込んだ牛については、獣医立会いの下で農家等で処理することも許されている。今後は一切のへたり牛処理を禁止するととともに、すべてのへたり牛のBSE検査も義務付ける。こうした措置の有効な実施を確保するために、すべての乳用牛に固体識別が可能な耳票を付けることも義務化する。

 新たな措置は今年前半にはスタートさせる。国際獣疫事務局(OIE)が定める韓国のBSEリスクステータスはリスク不明に分類されているが、これらの措置により”封じ込められたリスク”(いわゆる”管理されたリスク”)の認定を受ける目論見という。

 Seoul to tighten rules for butchering downer cattle,Yonhap,2.9
 http://english.yonhapnews.co.kr/business/2009/02/09/36/0501000000AEN20090209007200320F.HTML
 「へたり牛」処理場以外の処分禁止へ、政府が検討  聨合ニュース 2.9
 http://japanese.yonhapnews.co.kr/society/2009/02/09/0800000000AJP20090209002300882.HTML