米国ニューヨークの食肉会社が牛肉をリコール 30ヵ月齢以上の牛の肉から背骨を除去せず

農業情報研究所(WAPIC)

10.1.17

  米国農務省食品安全検査局(FSIS)が1月15日、ニューヨーク州の食肉パッカー・Jerry Hayes Meats Inc.が脊柱(背骨)が除去されていない約490ポンド(約220キログラム)の牛枝肉をリコールしていると発表した。

 New York Firm Recalls Beef Carcass That Contains Prohibited Materials,FSIS,1.15
 http://www.fsis.usda.gov/News_&_Events/Recall_003_2010_Release/index.asp

 30ヵ月齢以上の脊髄と脊柱は狂牛病(BSE)にかかわる特定危険部位(SRM)と考えられ、人のBSE感染物質への暴露を最小限にするために、FSISは人の食品としての利用を禁止している。ところが、同社が1月7日にパックし、ニューヨークの一顧客に販売した製品からこれらが除去されていなかった。この違反はFSISのルーチンの検査活動によって発見されたという。

 この肉を食べることで誰かが感染していたとしても症状は出るのはずっと後のことだから当然のことだが、FSISは、違反発覚後にこの製品の消費に関連した病気は報告されていないと、わざわざ断っている。これだから、アメリカ人はBSEのことをどれだけ知っているのかと疑いたくなる。 米国で大流行のO157やサルモネラ汚染とは違うのだ。