農業情報研究所狂牛病 >ニュース:2012年5月7日

アメリカ4例目のBSE確認その後 韓国・台湾調査団 発生農場調査を拒否される

 米農務省(USDA)動植物検疫局(APHIS)が5月2日、24日に感染確認が発表された米国4例目のBSE感染牛に関する追加情報を発表した。

 進行中の疫学調査の結果、この牛の生育歴と年齢に関する新たな情報が利用可能になった、この牛の年齢は10歳7ヵ月で、出所はカリフォルニア州トゥーレアリ郡の酪農農場、この牛は歩行異常を発症、立ち上がることをしなくなった後、安楽死させられたという4月26日の発表に次ぐものだ。

 感染牛からは過去2年に2頭の子牛が生まれた。1頭は死産で、他の1頭は他の州で見つかった。この牛は安楽死させ検査したがBSE陰性だった。食品医薬局(FDA)とカリフォルニア食料農業省(CDFA)は感染牛が出た酪農農場の飼料記録やレンダリング施設、子牛飼育場の調査を続けている。今までのところでは、レンダリング施設は肉骨粉の表示に関する連邦ルールが守られていることが確認されたという。

 Update from APHIS Regarding a Detection of Bovine Spongiform Encephalopathy (BSE) in the United States,APHIS,12.5.2
 Update from USDA Regarding a Detection of Bovine Spongiform Encephalopathy (BSE) in the United States,USDA,12.4.26

 ただし、農場、レンダリング施設、子牛飼育場の場所や名前は公表されていない。4例目のBSE確認を受け、韓国と台湾は調査団を米国に派遣した。ただ、飼育方法や使われた飼料を調べるために発生農場を訪ねたいという両国調査団の要求は、いずれも拒否された。日本は調査する気もない。米国の疫学調査の透明性は確保されるているのか、一抹の不安が残る。

 Korean inspectors fail to visit site of latest U.S. BSE case,Korea Herald,5.6
 Taiwan inspectors to arrive in US on beef monitoring trip,Taipei Times,5.7

 関連
 アメリカで6年来初めてのBSE 非常に稀な非定型BSEというが徹底的検証が必要,12.4.25