ドイツ 殺虫剤・クロチアジニンで蜜蜂が大量死  蜜蜂群崩壊傾向に拍車

農業情報研究所(WAPIC)

08.5.19

  ドイツ・ブラウンシュヴァイクの研究所(Julius Kuehn Institute)が、バーデン・ヴュルテンベルグ州のラインの谷で大量の昆虫が、トウモロコシの種を覆う殺虫剤・クロチアニジンで殺されたと発表した。これによる蜜蜂群の損失は、蜂群崩壊症候群による長期的傾向としての蜜蜂群崩壊をさらに悪化させることになった。

 研究所は516日遅く、チェックした蜂30匹中の29匹が、人間への毒性は小さいが、ミバエやコーンルートワーム(Diabrotica virgifera)には致命的なこの農薬への接触で死んだと発表した。ババリアとバーデン・ヴュルテンベルグの農民は今年、害虫防除のために大量の殺虫剤を使用した。研究所は、この農薬が散布されたために、野生植物や果樹、菜種などの作物に降りかかった恐れがあると言う。

 7100人が加入するバーデン養蜂者協会は17日、農民、あるいは農薬メーカーに対する補償請求を研究し、また19日には州農業相に会うと発表した。

 Pesticide Blamed for German Bee Deaths,DW-world,5.17
 http://www.dw-world.de/dw/article/0,2144,3343248,00.html