中国で大洪水 煮えたぎり、沸騰する地球

農業情報研究所(WAPIC)

05.6.24

 中国の広範な地域で洪水が暴れまわっている。新華網(xinhua.net)の報道によると、先週来22の省や自治区を襲っている大雨で、昨日4時までの死者は536人、行方不明者は137人に達した(Floods claim 536 lives in China, xinhua.net,6.24)。

 経済的損害は24億5000万ドル(約2500億円)、4400万人以上が被災、農作物被害面積は3100万haの巨大な規模に達している。

 今月10日には、黒龍江省で352人の生徒と31人の教員がいた小学校が洪水に飲み込まれ、105人の生徒を含む117人が死亡するという地獄絵も生じている。

 最近は、イギリスや北欧も大洪水に見舞われ、カナダも大雨で穀物の減収が予想されている。その一方、オーストラリアやアフリカ諸国は厳しい干ばつに見舞われ、ヨーロッパ南部も干ばつで作物減収が予想されている。21日には中国13省が熱波に襲われ、一部地域の気温は42℃、北京でも39.4℃を記録した。スイスでもいたるところで30℃を超えた。インドでは17日、オリッサで50℃を超える地域が出て、18人が死んでいる。西ベンガルでも13人の死者が出た。日本は空梅雨、農家が立往生している。

 地球は煮えたぎり、沸騰しているようだ。温暖化は100年先のことなどとはとても思えない。