豪州主要農産品輸出 気候変動で2050年には15-79%も減少の恐れ ABAREが報告

農業情報研究所(WAPIC)

07.12.7

 オーストラリア農業資源経済局(ABARE)が12月6日、気候変動(地球温暖化)の世界及びオーストラリア農業への影響に関する研究報告を発表した。

 それによると、気候変動とそれに関連した農業生産性及び世界経済活動の退潮が主要農産商品の世界生産に影響を与える。気候変動の趨勢が変わらず、かつ適応策が講じられなければ、

 ・たとえば、世界の小麦、牛肉、乳製品、砂糖の生産は、2030年までに2%から6%の範囲で減少する。2050年までには、5%から11%減少する。オーストラリアではもっと減少、それぞれ9-10%、13-19%の減少となる。

 ・このような変化は、国際農産物貿易にもっと大きな影響を及ぼす。たとえば、オーストラリアのこれら主要商品の輸出は、2030年までに11-63%、2050年までには15-79%減る。

 オーストラリアは、農業生産と輸出に関して世界最大の悪影響を受ける国の一つをなすという。

 climate change impacts on australian agriculture
  http://www.abareconomics.com/publications_html/ac/ac_07/a1_dec.pdf