米国EPA カリフォルニアの2016年新車燃費基準を承認 温暖化との闘いに弾み

農業情報研究所(WAPIC)

09.7.1

 米国環境保護庁(USEPA)が6月30日、温室効果ガス排出削減のために2016年までに新車の燃費40%向上を義務付けた2002年カリフォルニア州法の即時実施を承認すると発表した。連邦大気浄化法よりもはるかに厳しい大気汚染防止ルールを定めるこの州法は、ブッシュ政府の拒否によって5年間実施を阻まれてきたが、オバマ政権の下で漸く日の目を見ることになった。

  EPA Grants California GHG Waiver,EPA(US),09.6.30
  http://yosemite.epa.gov/opa/admpress.nsf/bd4379a92ceceeac8525735900400c27/5e448236de5fb369852575e500568e1b!OpenDocument

 自動車製造者連盟(AAM)会長は、「温室効果ガスと燃費基準の単一国家プログラムを創り出すという先月のオバマ大統領の決定は、全50州の消費者が手ごろな価格で低燃費車を手に入れられるように保証する政策に向けて我々を動かしている。この承認が国家プログラム創出に向けての巨大な努力を台無しにしないことを望む」という声明を出した。

 AUTOMAKERS RESPOND TO CALIFORNIA WAIVER DECISION,AAM,6.30
  http://www.autoalliance.org/index.cfm?objectid=31AEDE2A-1D09-317F-BBD2FB47AB5149E3

 しかし、カリフォルニアと同様の基準の採択を準備している多くの州の知事や役人はこの決定を歓迎している。ニューヨーク州アンドリュー・クオモ司法長官は、この決定は「地球温暖化と闘う州の権利を確認する」ものと言う。ニューヨークに加え、アリゾナ、コネチカット、メイン、メリーランド、マサチュセッツ、ニューメキシコ、ニュジャージー、オレゴン、ペンシルバニア、ロード・アイランド、バーモント、ワシントンの諸州もカリフォルニアに続こうとしてしている。

 EPA approves California pollution rule,Seattle Times,6.30
 http://seattletimes.nwsource.com/html/nationworld/2009401594_apuscaliforniapollution.html

 カリフォルニア州法の承認は、同州並みの厳しい「国家プログラム創出」に向けての第一歩を画することになりそうだ。