農業情報研究所


イギリス:DDVPを含む殺虫剤の販売を停止

農業情報研究所(WAPIC)

02.4.22 

 イギリス環境・食料・農村問題省(DEFRA)は、19日、DDVPとして知られるジクロルボスによる発癌や神経障害の危険性を回避するために、これを含むハエ・蛾・蜂・ゴキブリの殺虫剤を含めて、50近いブランドの殺虫剤の即時販売停止を命じた(DEFRA News release:Ministers act against a range of insecticides containing the chemical dichlorvos 157/02 )。これは、昨年、農薬管理に関するあらゆる事柄について助言する法定機関である「農薬に関する諮問委員会(ACP)が発表した見解(ACP statement on dichlorvos  )を受けての措置である。

 決定は「予防原則」に基づくもので、一層の試験が行なわれる。ACPはジクロルボスに長期間曝されると健康に小さなリスクがありうるとしており、政府はACPが安全と勧告しないかぎり、これを含むすべての製品の供給を禁止する。

 DDVPは有機リン系薬剤で、日本でも殺虫剤・家庭用殺虫剤などとして広く使われてきたが、発癌性や神経障害を引き起こす可能性については早くから指摘されている。

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