農業情報研究所


中国:砂漠化、北京の脅威に

農業情報研究所(WAPIC)

02.5.10

 北京に一番近い砂漠は既に天安門広場から70kmに迫り、隣接するか河北省に位置する砂漠化地域は、なお首都に向かって前進を続けている。北京住民は、この2年間にわたり砂丘に植樹してきたが、多くは枯れている。

 近くの村の農民によれば、コカ・コーラの投資で植えられた2万本の樹は、干ばつのために20%から30%が生き残っているにすぎない。この村では、今年、233ヘクタールで砂防植樹計画を始動させたが、農民は協力していない。砂漠化防止を望まないからではなく、そうするには余りに貧しいからである。北京で1本植樹すれば、村周辺で植樹する場合の10倍の3元から4元を稼ぐことができる。

 河北省は170万ヘクタールが砂漠化し、程度の差はあれ、土地の10分の1が影響を受けており、ある地域では年4%以上の速さで砂漠化が拡大中である。北京の春の砂嵐の主要な発生源であるとして砂漠化の抑制を要請された省は、貧困救済の努力と重ね合わせて、植林の努力を増強してきた。

 Desertification threat advances on Beijing ,chinadaily.com,5.9

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